世界の工学系プログラム質保証の優良事例集がまとめられる

出典:The Brussels Times

欧州工学教育質保証ネットワーク(ENAEE*)と国際工学連盟(IEA*)は、工学教育プログラムの質保証に関する優良事例をまとめた事例集Best Practice in Accreditation of Engineering Programmes: An Exemplarを発表した。この事例集にはEUR-ACEラベル、ワシントンアコード、シドニーアコード、ダブリンアコード*に基く工学教育の質保証活動から得られた、優れた取組みとして共通認識されるものがまとめられている。

優良事例は質保証機関の性格に関する15項目、評価の観点に関する4項目、評価プロセスに関する25項目、質保証機関の形態に関する9項目に分けられている。これらの事例は、工学分野の質保証機関とENAEEのような工学教育の標準化を推進する組織が参考とするものである。工学系プログラムやその教育機関が利用できる内容とはなっていない。優良事例の具体例は下記の通りである。

 

優良事例(抜粋)

質保証機関の構成・所掌範囲・ガバナンス(全15項目)

  • 当該機関はその地域において工学系プログラム評価を唯一または代表的に行う権限を持つ
  • 当該機関は専門家(peer)の判断に基いて評価結果を決定している

評価の観点(全4項目)

  • プログラムの評価で考慮される観点には次のものが含まれる:プログラムの目的、修了者が披露する成果の定義、入学要件など全10点

評価プロセス(全25項目)

  • 当該評価が別の評価活動と同時に実施される場合は、両者の観点と意思決定には明確な区別がなされている
  • 評価プロセスには周期的な認定更新制度と、勧告や決定事項によって求められる追評価(follow-up)制度が備わっている

評価活動を行うための質保証機関の形態(全9項目)

  • 効果的な評価活動を行うための、充分で持続可能な資金調達が見込まれている
  • 評価の基準や方法は定期的に見直され、外部の審査を受け、必要に応じて更新されることとなっている

 

ENAEE: European Network or Engineering Education
IEA: International Engineering Alliance
EUR-ACEラベル:ENAEEへの加盟が認められた質保証機関は、工学系プログラムを適格認定する際にEUR-ACEラベルを与えることが認められる。EUR-ACEラベルは工学教育の欧州共通基準を満たしたプログラムを示す証となる。
ワシントンアコード:エンジニア教育の実質的同等性を相互承認するための質保証機関による国際協定
シドニーアコード:テクノロジスト教育の実質的同等性を相互承認するための質保証機関による国際協定
ダブリンアコード:テクニシャン教育の実質的同等性を相互承認するための質保証機関による国際協定
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