海外留学の意思決定―信頼を寄せる助言者に地域差

原典: ICEF Monitor(英語)

ドイツに本拠を置く国際教育業界のシンクタンク「ICEF Monitor」は、2016年2月12日に、留学生の海外留学に関する意思決定の状況に関する報告書「Know Your Neighborhood: International Recruting Fueled by Regional Insights」※1を紹介した。記事の概略は次のとおり。

記事の概略

  • この報告書は、学生が留学の決定を下す際に信用し、影響を受ける人物について調査することを目的に留学希望者に対して行われたアンケート調査の結果に基づいてまとめられている。アンケートへの回答者は35,000人以上※2であり、その大部分が新興国の出身であった。
  • 誰が留学生の決定に影響を与えるか、どのような目的が学生を留学に惹きつけるのか※3、という問いに対して、大学や学校のスタッフ、アカデミック・アドバイザー、卒業生といった多様な人物が浮かび上がる調査結果となった。※4
  • また報告書では、学生の海外留学の目的には、地域差がある※5という興味深い考察が示された。
  • ※1留学フェアの企画運営団体FPP EDUとデジタルマーケティング会社Inteadが2015年に実施した調査結果。留学希望者の国・地域の特性に配慮した戦略が必ずしもとられていないという認識から調査に至った。
  • ※294か国・約81万人の学生にアンケートを依頼、約35,000人の学生から回答。70%近くがラテンアメリカ、アジア、中東の学生。68%が学部留学、大学の予備教育課程(23%)、大学院(8%)と続く。
  • ※3いつ留学を希望するようになったか・・・具体的な構想を持つようになったのは「15~19歳」が最も多く、各国平均で60%を記録。また、留学を考えはじめたのは「5~14歳」が40%と高い値を示した。また、回答者の74%が、過去の海外渡航の経験が留学の意思決定に影響を与えたと回答。
  • ※4南米(コロンビア、エクアドル、ベネズエラ)の学生では大学や学校のスタッフの意見が最も影響を受けた(回答者の半数以上)傾向にあった。アジアでは学生が個人的につながりのあるアカデミック・アドバイザーの意見が影響したとの回答が目立った。タイ(48%)をはじめ、マレーシア・フィリピン、インドネシアが約40%であった。またアジアでは、現地で留学中の学生の助言が影響する傾向もみられた。ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピンで40%を超える。
  • ※5報告書では、特にアジアの学生は、学校のスタッフの意見はバイアスがかかっているのではないか、それならば個人的に知っているアカデミック・アドバイザーの意見を信用する傾向にあるのではないかと考察。
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