原典:ASEM InfoBoard(英語)
参考:第5回ASEM教育大臣会合議長声明(英語)、
ASEMニュースレター2015.4月号(英語)、外務省サイト(日本語)
2015年4月27日から28日にかけて、ラトビア・リガにおいて、第5回ASEM教育大臣会合が開催された。
ASEM教育プロセス(ASEM Education Process)は主に高等教育及び生涯教育分野におけるアジア-欧州間の連携とパートナーシップに基づいている。2011年にコペンハーゲンにて開催された第3回ASEM教育大臣会合において、教育大臣は協力のために続けていく主な分野として以下の4つの優先分野を明らかにしている。
A.高等教育分野における質保証と認証 (Quality Assurance and Recognition)
B.経済界の高等教育への関与 (Engaging Business and Industry in Education)
C.高等教育におけるバランスのとれた流動性 (Balanced Mobility)
D.職業訓練教育を含む生涯学習
(Lifelong Learning including Technical and Vocational Education and Training (TVET))
<会合結果>
今回の会合の主な目的は、共通して関心のある分野における連携の強化とネットワーク作りを行い、本プロセスの非公式な性格を維持することである。
本会合は、ラトビアの教育科学大臣(Ms Mārīte Seile)が議長となり、ASEM加盟国46か国および11の関係機関から合計196人の参加があった。当日は、「ASEM Education Collaboration for Results」をテーマに、アジア-欧州間の協力の強化について将来を見据えた対話を確保することを目的として開催された。
[「A.高等教育分野における質保証と認証」領域への言及(議長声明より)]
<これまでの実績>
関係国 (議長声明No.) |
事 項 |
中国(No.17) | ASEM橋渡し宣言の実施のためのワーキング・グループ(WG)設立 |
マレーシア(No.18) | 「高等教育分野における質保証と相互認証」領域における対話促進のためのセミナー開催 |
日本(No.19) | ASEAN+3高等教育の流動性・質保証に関するワーキング・グループの開催(2013-2017)に係るイニシアチブ |
ベルギー(フランス語・フランドル地方共同体)(No.20) | ASEMの質保証機関とステークホルダーの対話及び質保証分野における相互理解に係るPeer Learning Activity開催 |
<今後の予定(ANNEX1「今後のASEM教育イニシアチブ」より)>
A.高等教育分野における質保証と認証 (Quality Assurance and Recognition)[柱1] | ||
No. | 活動内容 | 時期・場所 |
1 | Peer Learning Activity on qualifications frameworks for higher education in relation to quality assurance and recognition [質保証と相互認証に関係した高等教育のための資格枠組みに係るピアラーニング活動 (PLA)] |
2016 |
2 | A joint ASEM-EHEA conference about the impact of all reforms and challenges higher education has to address, will have on the academic work [高等教育が対処すべき改革と課題のインパクトについてのASEM-EHEA(欧州高等教育圏)共同会議] |
2016-2017 |
A.高等教育分野における質保証と認証 (Quality Assurance and Recognition)[柱2] | ||
No. | 活動内容 | 時期・場所 |
1 | 3rd Working Group on Mobility of Higher Education and Ensuring Quality Assurance of Higher Education among ASEAN Plus Three Countries [第3回ASEAN+3高等教育の流動性・質保証に関するワーキング・グループ] |
2015.6.11 タイ |
2 | The 4th Working Group Meeting for Implementing the ASEM Recognition Bridging Declaration [第4回ASEM橋渡し宣言の実施のためのワーキング・グループ] |
2016 エストニア |
3 | An Expert Group of Interregional Credit Transfer Mechanisms and Learning Outcome System [地域間の単位互換メカニズムと学習成果のシステムについて議論する専門家会合] |
未定 |
[今後の予定]
・2016年:中間・高級実務者会合(ISOM)【ロシア主催】
・2017年:第6回ASEM教育大臣会合【韓国主催】
・2019年:第7回ASEM教育大臣会合【オーストリア・ルーマニア共催】
※第7回ASEM教育大臣会合に向けた第1回高級実務者会合(SOM1)はオーストリアが、第2回高級実務者会合(SOM2)はルーマニアが主催予定。
【その他:エラスムス+インフォメーションデー】
ASEM教育大臣等は、上記会合の翌日に、欧州委員会教育・文化総局によって開催されたエラスムス+インフォメーションデーにも招待された。このインフォメーションデーはエラスムス+プログラムの国際的な活動について紹介され、高等教育分野におけるアジア-欧州間のモビリティや連携の財政的機会について焦点が置かれた。
エラスムス+は個人のモビリティや、キャパシティ・ビルディング、高等教育機関やシステムの国際化と近代化のための幅広い機会を提供している。エラスムス+を補足するために、欧州のthe EU Marie Skłodowska-Curieアクションもまた研究者のモビリティと連携のための機会を提供している。