学位授与機関と卒業生の学位資格を確認することができる雇用者向けのオンラインサービス開始

原典:イングランド高等教育財政カウンシル(HEFCE)(英語)

雇用者が、単一のオンラインポータルから「英国の大学・カレッジが英国政府によって学位授与機関として認可されていること」、「英国の大学・カレッジ卒業生の学位資格を確認すること」ができる、高等教育学位データチェック(Higher Education Degree Datacheck: HEDD)というオンライン照合サービスが開始された。英国の大学・カレッジの全てがデータベースに登録され、雇用者はHEDDを利用して、これらの機関の学位授与資格を確認することができる。

HEDDは、大学やカレッジの業務の効率化をサポートし、中期的にコストを削減するためにHEFCEの資金提供を受けたプロジェクトの一つとして開発された。ポータルは、Graduate Prospects(英国大学卒業生に対してキャリア教育やアドバイスを行う民間のキャリアサービス会社。高等教育セクターに対して様々なサービスを提供)によって運営されている。

HEDDでは、次のことが確認できる。

  • 1990年以降、政府に認可されている英国の高等教育機関の確認
  • 大学やカレッジの教務担当事務の連絡先の詳細(この情報は、卒業生が成績証明書を請求する際にも利用可能)

さらに、HEDDでは、英国の大学や高等教育カレッジ卒業生個人の学位の登録を拡大していく予定である(現在は3大学が参加)。これにより、HEDDウェブサイトを通じて、卒業生個人の学位授与の確認ができるようになる。現在、大学に対する外部からの問い合わせのうち、卒業生の就業関係企業や職業紹介所からの照会が90%以上(そのうちの半分が海外から)を占めているため、このサービスは、雇用者と高等教育機関双方の効率を向上させ、不正行為を減らすことができると考えられる。

このサービスの主なメリットは以下のとおり。

  • 迅速かつ信頼性のある照合が可能となり、効率性が向上される(このシステムを利用した大学からは、問い合わせに対する処理時間を50%削減できたと報告されている)
  • 記録管理チームの作業負担の軽減がなされる(照合に関する問い合わせは、毎年大幅に増加し、イングランドの大学単独で2百万ポンド以上の費用がかかっている)
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