月別アーカイブ: 2021年1月
欧州:各国NQF同士の連携、高等教育枠組への適合強化を模索
2018年より年1回の会合を通じて資格枠組の各国間連携を強めてきた欧州各国によるネットワークは、2020年11月の欧州高等教育圏教育大臣会合を前に、これまでの議論の経緯をまとめた成果報告を発表した。報告は主に高等教育レベルの短期資格の導入と、各国の資格枠組(NQF)と欧州地域レベルの高等教育資格枠組(QF-EHEA)との比較可能性について検証を行う適合証明(self-certification)について、現在の議論の状況を示している。 続きを読む
欧州教育圏、2025年実現へ:欧州委員会が示した今後の具体的な取組み
2020年9月30日、欧州委員会は2025年までの欧州教育圏実現のため、欧州議会、欧州理事会、経済社会委員会、地域委員会に向けた対話文書を発表した。この文書では、教育面での欧州域内の人の移動促進に向け、6つの側面から具体的な方策と指標を示している。高等教育に関しては、マイクロクレデンシャルへの対応、共同教育プログラムの推進、教育資格の相互の自動承認などが挙げられている。 続きを読む
高等教育の質を示す優れた指標とは―外部質保証、大学ランキング、助成金配分で比較
2020年5月、欧州大学協会(EUA)は高等教育の外部質保証、大学ランキング、助成金配分のそれぞれに用いられる指標について分析した報告書「Exploring higher education indicators」を発表した。 続きを読む
オーストラリア:コロナ禍での大学の財政状況を新リスクアセスメント枠組で把握
オーストラリア高等教育質・基準機構(TEQSA)は、2020年から大学等に対するリスクアセスメントの実施方法を変更した。2020年のリスクアセスメントでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、大学等の財政状況の把握を重視した措置が図られている。オーストラリアでは渡航制限に伴う留学生数の減少を受け、大学の財政が不安を抱えている。 続きを読む
カナダの高等教育、公式証明書の電子化を実現
2020年12月7日、カナダ高等教育の学位等の資格証書や成績証明書の電子化プラットフォームMyCreds/ MesCertifが開設された。運営するのは国内高等教育機関に勤務する学籍担当者(registrar)と入学担当者の団体ARUCC。カナダの高等教育で学んだ学生は、これから自分の修了書や成績証明書を自らの手で管理し、就職や進学の際には第三者との共有もオンライン上でできるようになる。 続きを読む
欧州高等教育圏大臣会合2020(ローマ):ボローニャ・プロセスの発展状況は
2020年11月19日、EHEA(欧州高等教育圏)大臣会合が開催された。共同声明(ローマ・コミュニケ)がまとめられ、コロナ禍においても全ての学生が質の高い高等教育を受けられるようにすること、高等教育機関が社会問題の解決に取り組めるように適切な支援を行うこと、EHEA内でより効果的に連携し、緊密に対話を行うこと等が示された。 続きを読む