月別アーカイブ: 2019年6月
修業年限で判断しない、北欧ノルウェーの新しい学習歴の審査基準
ノルウェーの政府機関NOKUTは、欧州委員会からの助成を受けたORIONプロジェクトの報告書を2019年4月に公表し、同機関が行う外国資格の承認プロセスの見直しを提起した。提言は、(a)リスボン承認条約における「実質的相違」へのより柔軟なアプローチ、(b)ノルウェーの修士の学位相当の資格と認めるための要件の緩和、(c)単位への換算の中止の3点が中心。2017年から始まったこのプロジェクトは、他の北欧諸国との間では資格の自動認証を実現するなど、すでに成果を挙げている。 続きを読む
ESGに照らして分かった各国の評価の重点:DEQARを使用した比較研究
2019年4月、ゲント大学(ベルギー)は欧州の高等教育の機関別評価に関する比較研究報告書「1st DEQAR PILOT STUDY 1」を発表した。これは、欧州を中心とした大学評価結果データベースであるDEQAR(Database of External Quality Assurance Results)※1を使った初めての研究で、DEQARのプロジェクトパートナーであるゲント大学がまとめたもの。第2回の研究報告は2019年6月に公開される。 続きを読む
【自動車の次は大学?】メリットが大きい証明書の電子化
大学が発行する紙の証明書、そろそろ止めませんか?紙の書類を受け取るために、学生はコストを浪費しています。外国で広がる証明書の電子は、コストの削減や偽造の防止など多くのメリットがあります。導入コストがかからないサービスも登場しており、使わない手はないでしょう。 続きを読む
SDGsやデジタル時代にどう貢献できるか―第7回ASEM教育大臣会合
第7回のASEM(アジア欧州会合)教育大臣会合が、2019年5月15日から16日にルーマニア・ブカレストで開催された。今回の会合のテーマは「Connecting education: inclusion, mobility and excellence in support of the Sustainable Development Goals」。デジタル時代においてバランスのとれた包摂的な学生、研究者等の流動性をどう高めていくべきか、また国連の持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて、ASEMが10年に渡り展開してきた「ASEM教育プロセス」(ASEM Education Process)がどのように貢献できるかが議論された。会合結果は「Conclusions by the Chair」にまとめられている。 続きを読む
中国で進む証明書の電子化。CSCSE、外国学位の承認をペーパーレス化
外国で得た学位と中国の学位の同等性を承認する中国留学服务中心(CSCSE*1)は、2019年5月22日より行う承認プロセス改善により、紙の証明書の発行を中止すると発表した。同機関による学位の承認は、中国国内での進学、就職、大都市への移住などで必要となる。CSCSEと同じく中国人の留学を支援するCDG … 続きを読む
豪州:大学等におけるセクハラ被害に対する対応についての調査報告書を公表
豪州の大学等に対してアクレディテーションを行うオーストラリア高等教育質・基準機構(Tertiary Education Quality and Standards Agency: TEQSA)は、2019年1月にオーストラリアの大学等におけるセクシャルハラスメントへの対応状況についての調査結果をまと … 続きを読む
欧州:大学運営の効率化にまつわる優良事例集を公開
欧州大学協会(EUA)が大学運営の効率化にまつわる優良事例などをまとめたオンラインプラットフォーム”University Efficiency Hub”を公開した。University Efficiency Hubは、近年の経済的な停滞に起因する、政策決定者の高等教育の効率性・有効性に対する関心の高 … 続きを読む
欧州で2つの国際質保証プロジェクト始動―EHEAのさらなる進展へ
欧州で2つの国際質保証プロジェクト「ESQA」と「EUniQ」が2019年5月に始動した。欧州高等教育圏(EHEA)として教育改革をさらに進展させていくため、多様なステークホルダーの質保証への積極的な参画と、多様化する高等教育の質保証の具体策について取り上げる。プロジェクト予算はいずれもエラスムス・ … 続きを読む