TEQSAが登録高等教育機関の主要財務指標値の公表に関するコンサルテーション・ペーパーを発表

原典:TEQSA(英語)

2015年11月23日、オーストラリア高等教育質・基準機構(TEQSA)は登録高等教育機関に関する主要財務指標の公表を視野に、高等教育セクターの利害関係者に向けたコンサルテーション・ペーパー1を発表した。

TEQSAは高等教育機関との連携策の一環として高等教育機関との対話を定期的に開催している。今年の8月から9月に開催された対話の中で、TEQSAが質保証活動の一環として収集している財務状況を含む各高等教育機関のデータ等の公表について、広くセクターから支持を得たことから、今回、主要財務指標とその数値の公表に向けた手続きに着手した。

今回の提案は、高等教育セクターの利害関係者の意思決定のための情報提供のために、公的に利用できる財務情報の水準を向上、改善することをねらいとしている。

主要財務指標公表に関しては以下の2つの原則を基に公開するとしている。

  • 高等教育セクターに係る公表されている財務情報の水準を向上、改善する。
  • 集合的または特定できない形でのデータ提供により、機関の機密性を保護する。

指標として公開される内容は以下のとおり。

  • 主要財政指標
  • 収入(主たる収入源、収入源の集中度)
  • 支出(人件費)
  • 利益(純利益/余剰金、税引前利益、減価償却費)
  • 固定資産
  • 流動性

各指標は以下の機関の種類や規模ごとに分類されて発信される。
【機関の種類ごとの分類】

  • 大学
  • 非大学高等教育機関(営利)
  • 非大学高等教育機関(非営利)
  • Pathway課程(営利・非営利)

【機関の規模ごとの分類】

  • <100 EFTSL2
  • 100≦499 EFTSL
  • 500≦4,999 EFTSL
  • ≧5,000 EFTSL

提案について、関係者は、今回の提案、測定基準、グループ分けの方法、測定した数値の表示の仕方について賛否を回答することとなっている。

※1:コンサルテーション・ペーパー
TEQSAは規制手法等について高等教育に関わる利害関係者から意見を聴取することとしており、その手段としてコンサルテーション・ペーパーを用いている。

※2:EFTSL(Equivalent Full-Time Student Load)
1EFTSLは正規課程(フルタイム)学生1人が1年間に学修する量を表している。授業料はEFTSLを基準に算定されるため、学生の規模はEFTSLの単位で示される。

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