アメリカで統一した資格枠組み構築プロジェクト発足

出典①:Inside Higher Ed(英語)
出典②:Lumina Foundation(英語)
出典③:Lumina Foundation(英語)

ついにアメリカでも資格枠組み整備の議論が始まった。

同国では、2020年には高卒よりも高度な技術が必要な職業が市場全体の65%を占めるとの試算が出ている。そのため、職業訓練の修了証、職業団体が発行する認定証や、高等教育学位といった、資格の相互関係の整理が急務となっている。こうした背景から、資格保有者の持つ知識・技能を説明し、各資格の品質や資格同士の繋がりを明らかにするための統一的な枠組みを構築する取組みが、2015年6月11日から始まった。

この取組みとは、ルミナ財団と48の賛助団体による「学習中心の資格制度構築へ向けた全国議論(A National Dialogue on Building Learning-Based Credentialing Systems)」発足とウェブサイトの公開、さらに資格枠組みのベータ版を提起した”Connecting Credentials: A Beta Credentials Framework”の発表である。

発表されたベータ版枠組みは、欧州で職業資格のために用いられているEuropean Qualifications Framework (EQF)を参考にした8段階で構成されている。資格枠組みでは、資格保持者が有する学習成果はコンピテンスと呼ばれている。コンピテンスはknowledgeとskillsに分けられ段階毎に説明されているほか、skillsはさらに細分化され、専門性の高いspecialized skills、自律した行動をするためのpersonal skills、他者との協調性が問われるsocial skillsに分類されている。

「全国議論」プロジェクトでは、このベータ版枠組みをあらゆる資格(修了証、認定証、免許や学位)に適用できるか、その有用性を調査する。同時に、資格枠組み自体の構成を専門的知見から精査するほか、実戦での活用方法の検討にも入る。また、今後はオンラインでの議論、関係団体との協議、秋の全国サミットが予定されており、これらのフィードバックもベータ版枠組みに反映される。

ルミナ財団
米国の高等教育の発展に特化した国内最大規模の私立財団。高等教育への進学と卒業後の成功への途を開くために学生の能力支援を行っており、2025年までに国民の60%が質の伴う学位や資格を得ていることを目標にしている
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