テーマ別アーカイブ:英国
イギリスAレベルで44.3%がA判定以上:コロナ禍での試験中止の影響とは
2021年8月10日、イギリスの大学入学資格「GCE Aレベル(以下Aレベル)」の結果が公表された。前年に引き続き新型コロナウイルスの影響でAレベル試験は中止となり、2021年は中等教育学校等の教員が各生徒の最終成績を判定した。本記事では、教員が判定した今年の最終成績の分布とAレベルの質を確保するために中等教育学校等で実施された対策に焦点を当てて紹介する。 続きを読む
イギリスTEFが分野別評価への移行を見送り:格付け名や評価サイクルは変更に
イギリスの「教育卓越性・学習成果評価枠組み(TEF: Teaching Excellence and Student Outcomes Framework)」が転換期を迎えている。TEFは、国の最低要件を満たしていることを前提に、イギリスの各高等教育機関の教育と学生が得られる成果の卓越性を評価する制度である。2019年、従来行われてきた機関別評価から2021年に分野別評価へ移行することが公表され、準備が進められていたが、外部有識者によるレビューの結果、機関別評価が継続されることとなった。 続きを読む
【EU】:「エラスムス+ 2021-2027」新プログラムの概要と予算規模が発表
EUの助成金事業「エラスムス+」の新プログラム(Erasmus+ 2021-2027)の概要と予算規模が2021年3月25日、欧州委員会(EC)HP上の特設サイトで公開された。「エラスムス+」とは、教育、職業訓練、青年の育成、スポーツに関する国境を越えた移動と協働を支援する事業である。 続きを読む
2021年:イギリス大学入学資格「GCE Aレベル」試験がコロナの影響で2年連続中止
イギリスの教育大臣は、2021年1月に新型コロナウイルスの感染拡大がカリキュラムの学習進捗や生徒の試験準備に与える影響を考慮して、イングランドで今夏に予定していた「GCE Aレベル」試験の中止を発表した※1。本試験は2020年も新型コロナウイルスの影響で中止(本サイト2020/5/27掲載記事)している。2021年試験の代替措置では教員が各生徒の成績の判定を行う。 続きを読む
コロナ禍での大学入学、試験範囲や入試方法の変更も:ヨーロッパ等54か国への調査
新型コロナウイルスの流行は、秋に新年度を迎える国が多いヨーロッパにどのような影響を与えているか。2020年6月にリスボン承認規約(Lisbon Recognition Convention)加盟各国に対してアンケート調査が行われ、8月4日に結果が公表された。
このアンケートは、規約に加盟する国が設置する国内情報センター(national information centre)のネットワークが企画したもので、コロナ禍での対応としてネットワークを挙げて掲げる5つの目標*を達成するために行う取り組みの1つ。デンマークのセンターが中心となり、各国の中等教育修了資格と高等教育への接続に関する現状を調査した。
続きを読む →新型コロナウイルスの影響でイギリスの大学が財政危機:規制の見直しを図る
2020年3月26日、イギリス・イングランドの高等教育機関の規制・監督を担う学生局(OfS:Office for Students)は、大学、カレッジ等に課すOfSへの報告義務を一部変更すると発表した。新型コロナウイルス対策を優先させるため、高等教育機関の定例的な報告義務の負担を軽減し、高等教育機関の財政的なリスク等に迅速に対応することを目的としている。 続きを読む
イギリスの大学入学資格「GCE Aレベル」試験が中止に:新型コロナウイルス対策
2020年3月18日、イギリスの教育大臣は新型コロナウイルス感染拡大への対策として、イングランドでGCSE、GCE AS、GCE Aレベルの試験を中止すると発表した。通常、毎年5~6月に試験が行われ、8月に結果が公表される。GCE Aレベルはイギリスの代表的な大学入学資格であり、文部科学省によって日本の大学入学資格としても認められている。 続きを読む
欧州:学生向けの4つの戦略―オンライン学習を高等教育進学で活用するには?
オランダ教育国際化機構(Nuffic)は、オンライン学習を高等教育の学位へつなげるための学生向けアドバイスをまとめたStudents guide to e-learningを2020年2月25日に発表した。同書では、オンライン学習(Eラーニング)を、①高等教育機関への入学、②既修得学習として認定されることによる高等教育機関での正規の教育課程の一部の履修免除につなげるために学生ができることの観点から紹介している。Nufficがオンライン学習に関する学生向けの情報を公表するのは初めてとなる。 続きを読む
偽造書類の発見に自信のある大学職員は25%―イギリスNICによる調査と事実確認の重要さ
イギリスのナショナル・インフォメーション・センター(NIC)であるUK NARICは、2020年2月26日に発表した公式ブログの記事で、同機関が世界17か国の大学職員に行った調査の結果を明らかにした。調査に回答したのは出願書類の審査担当者で、そのうちの25%が誰の助けも得ずに証明書の偽造を発見する自信があると答えた。 続きを読む