中央管理型の大学入学抽選の廃止について

原典:オランダ政府(オランダ語)

オランダ教育・文化・科学省は2014年8月30日、2017年度より、大学入学における中央管理型の抽選による選抜(central selection)を廃止し、入学希望者の受け入れは、各校が実施する手続きにおいて行うと発表した。今回の改革では、各校が独自に選抜を行うことで、より適性を持つ学生が各学部に集まる効果が期待できると教育・文化・科学省は述べている。また、学生団体であるLSVbは、この改革は学生のモチベーションを高める効果をもたらすと表明した一方、学生に課される手数料の導入には反対している。

参考:オランダにおける現在の入学選抜制度

現在のオランダでは、大学の入学者受け入れは、中央管理型の抽選(centralized selection)、非中央管理型の抽選(decentralized selection)、直接入学(direct placement)に分かれている。抽選制度の下において入学希望者は、指定された期日までに希望するプログラムへの登録を行うが、入学希望者が入学定員を上回る際には、抽選により選抜される。中央管理型の抽選は、オランダ教育・文化・科学省教育行政機構(Dienst Uitvoering Onderwijs:DUO)が、一括して行っている。研究大学進学準備学校卒業試験に合格した学生は、本卒業試験の成績に関係なくこの制度のもとで進学先の大学が決められる。

非中央管理型の抽選は、各大学が研究大学進学準備学校卒業試験の成績に応じて学生をAからEまでのグループに分け、抽選を行う。より上位のグループの学生ほど、希望する大学に入学する確率が高まる。

直接入学は、研究大学進学準備学校の成績が平均8.0点(10.0点満点)を上回る学生にのみ対して行われ、学生は希望するプログラムに抽選なしで入学することができる。

カテゴリー: オランダ パーマリンク

コメントを残す