原典:欧州委員会(英語)
報告書原文:Special Eurobarometer 417(英語)
欧州委員会は、欧州高等教育における様々な取組みに関して、欧州市民を対象とした意識調査を行い、2014年6月17日、その報告書を発表した。今回の調査は、2014年4月26日-5月11日の期間、欧州連合加盟28ヶ国の国民27,998名に対し、それぞれの母国語による家庭への訪問アンケートとして実施された。実際の調査は、TNS Opinion & Social networkが担当した。
主な調査結果
- 教育・職業訓練で最も重要な要素-上位3要素は、学生をひきつけ、やる気を起こさせる教師の能力(51%)>想像力・興味の刺激(41%)>企業や機関での実習経験(37%)
- 56%の回答者-自分の資格・学位は他のEU加盟国で認証されると思う(自身の職歴・学歴に関しても、同程度の者が認証されると思うと回答)
- 6%の回答者-国外で就労・進学しようとしてできなかったことがある。その理由は、雇用者が資格・学位を認定しなかった(12%)、教育機関が資格・学位を認定しなかった(7%)、資格・学位が認証されるかの情報がなかった(17%)
- 95%の回答者-スキルはフォーマル教育以外で身につけることができる
- 9%の回答者-自身が持つ資格・学位の欧州資格枠組みにおけるレベルを知っている
- 21%の回答者-欧州資格枠組みというコトバを聞いたことがある
この意識調査の前、2013年12月-2014年4月に欧州委員会は、欧州が横断的に取り組んでいる政策(例:欧州資格枠組み、ノンフォーマル・インフォーマル学習の認定、ECTSとECVET、教育と職業訓練の質保証)に基いて、欧州委員会が行った‘欧州技術・資格圏(European Area of Skills and Qualifications)’に関するパブリックコメントによる意見募集を行っている。ここで、各ステークホルダーから、学習者や労働者が直面するスキルと資格の認証関連のトラブルについて意見を募っていた。
今回の調査は、これまで受けた教育、母国の教育・職業訓練政策、教育における最も重要な要素と、教育を受けることによって得られるスキルについて、欧州市民の見解を聞いたものとなっている。さらに、欧州域内で国境を越えて就労した経験に基づき、資格認証の実態も明らかにしている。詳細な調査結果、アンケートの内容、調査方法の詳細は同報告書を参照されたい。