原典:ICEF Monitor(英語)
ICEF Monitor※1は2014年12月、BVA※2の行った調査を基に、フランスにおける留学生政策の現状についての記事を公表している。その概要は以下の通り。
フランスにおける2013年度の留学生受け入れ数は295,084名で、2011年度の284,945名に比べ、3.5%増加している。フランスは、2025年までに留学生数を倍増させるという挑戦的な目標を掲げている。現在フランスは、2013年度の統計によると、世界第3位の留学生受け入れ国となっている。
留学生の出身国について
留学生の平均滞在年数は26か月であり、フランス1か国にのみ滞在する場合と、複数の国で学習する場合の双方がある。フランス国内の留学生の4分の3は大学へ入学し、そのうちの半数は修士課程・博士課程に在籍している。
留学生の消費について
フランス国内における消費金額を「高い」と感じている学生は全体の55%で、18%の学生は「とても高い」と回答している。しかし、その一方で回答者の10分の7の留学生は、「フランス留学で得られた経験は、費用以上のものであった」と回答している。消費額の国内総額の内訳は、以下の通りである。(単位:ユーロ)
- 日常生活費:32億5,000万
- 授業料その他学校に関する費用に5億6,300万
- 家族や友人を訪ねるための移動費に4億6,600万
- フランスへの航空賃に3億6,400万
その他の経済効果
- 留学生の41%は働いており、医療保険や年金制度に属している。
- 留学生の85%は、留学後に観光で再びフランスを訪れたいと回答した。
- 回答者の70%は、フランスでの留学経験は留学後にフランス製品を購入するための良い動機づけになっていると答え、80%は卒業後にフランスの企業で働くことに関心があると回答した。
フランス留学は、留学生の抱くフランスに対するイメージを向上させる効果を持つということができる。90%の学生は、フランスを生活の地、観光地、学習後として人に薦めたいと回答している。
BVAの調査では、「留学生の受け入れは、経済セクターからハイリターンが見込める長期的な投資である。」とのコメントで総括されている。
※2 BVAは、市場調査とそのレポートを行う民間企業である。