QAAがMOOCsに係る報告書を発行

原典:英国高等教育質保証機構(QAA)(英語)

英国高等教育質保証機構(QAA)は、大規模公開オンライン講座(MOOCs: Massive Open Online Course)に係る報告書:” MOOCs and Quality: A Review of the Recent Literature”を発行した。

MOOCs(NIAD-UE国際課まとめ)は、2014年現在、アメリカの大学から約1000の講座が、ヨーロッパの大学からは約800の講座が英語をはじめ様々な言語で提供されている。日本においても、複数の講座配信プラットフォームが発足するなどの広がりを見せている。

この報告書は、QAAがSNS(LinkedIn)を活用して結成したQAA MOOCs Network※1における議論の成果物であり、MOOCsの特徴や種類のほか、質の担保、優れた学習効果、教育設計の方法及び今後の研究課題等、様々な視点で研究者の見解等を交えながら丁寧に解説している(全21ページ)。

QAAは、この報告書を発行するにあたり、アストン大学のサラ・ヘイズ講師(a lecturer in Technology Enhanced and Flexible Learning at Aston University)にとりまとめを委託した。

ヘイズ講師のまとめによれば、高等教育プロバイダーは、近年、急速な世界的変化や、市場のニーズの変化、テクノロジーの進歩に対応しながら、学生との関係向上や、高等教育の質の維持と改善を努めている。

QAAのティム・バートン氏(Head of Standards Quality and Enhancement)は、報告書の中で「MOOCsは、高等教育への間口を広げ、生涯学習を促すようなポテンシャルを持つ、非常に革新的なものである。」と言及し、さらに「この報告書は、高等教育機関やMOOCsの質保証に興味を持つ人々へ端緒を与えるためのQAAのプロジェクトである。さらに、MOOCsの質の保証や向上にかかる諸問題を解決するために、高等教育機関が「英国高等教育のための質規範(クオリティ・コード)」を、どのように活用するべきかを示せるツールキットの開発も現在進めている。」と述べた。

※1 QAA MOOCs Networkは、MOOCsにおける経験、知識及び優良事例の共有を容易にするために発足したネットワークであり、世界最大のビジネス特化型SNS である Linkedin のアカウントを有している。

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