QAAによる「英国高等教育のための質規範(クオリティ・コード)」の改定

原典:英国高等教育質保証機構(QAA)(英語)

QAAが2012学事年度から導入した「英国高等教育のための質規範(UK Quality Code for Higher Education:クオリティ・コード)」が、2014年8月に改定された。

クオリティ・コードは、以下の3つのパートで構成され、教育に関する基準と質について、全ての高等教育提供者に求められる期待事項(expectations)を各章で設けている。また、章ごとに、様々な指標(indicators)を設け、どのように活用するか示していることも特徴の一つである。QAAが開発・管理しており、今回の改定では、パートAの章構成が再編されたほか、パートBの一部の章の名称が若干変更となった。

改訂前後の章構成は、以下のとおり。

パートA:学術水準の設定と維持(Setting and maintaining academic standards)

学術基準とは、学生が学位・資格を取得するために必要な学業成績の最低限の合格基準である。以下の章で、水準の設定および維持に関連する事柄を説明している。

2014年8月まで(6章構成)
A1:全国レベル(The national level)
A2:科目・資格レベル(The subject and qualification level)
A3:プログラムレベル(The programme level)
A4:承認およびレビュー(Approval and review)
A5:外的影響(Externality)
A6:意図された学習成果の評価(Assessment of achievement of learning outcomes)
2014年8月から(3章構成)
A1:英国および欧州の学術水準の参照基準(UK and European reference points for academic standards)
A1章では、①全国高等教育資格枠組み、②資格の特徴についてのガイダンス、③全国高等教育単位枠組み、④専門分野別資格水準について、それぞれ期待事項が設定されている。
A2:学位授与機関の学術水準の参照基準(Degree-awarding bodies’ reference points for academic standards)
A2章では、①学術水準を保証するための取組みと学位授与機関の教育枠組・規則、②各プログラムと資格の明確な記録について、それぞれ期待事項が設定されている。
A3:学術水準の確保と学位・資格授与の成果ベース型アプローチ(Securing academic standards and an outcomes-based approach to academic awards)
A3章では、①モジュール・プログラム・資格の設計及び承認、②学習成果の評価、③英国の最低限の学術基準及び学位授与機関ごとの基準に沿ったモニタリング・レビューについて、それぞれ期待事項が設定されている。

パートB:学術(教育)の質の保証と向上(Assuring and enhancing academic quality)

学術(教育)の質は、学位取得を成し遂げることを可能とするために、学生がどの程度学習機会が得られたかということと関係するものである。以下の各章では、学習機会の質が期待事項を満たし、継続的に改善されていることを確保するために、関連する事項について取り扱っている。

2014年8月まで
B1:プログラム設計・承認(Programme design and approval)
B2:入学(Admissions)
B3:学修・教育(Learning and teaching)
B4:学生の成長・達成支援(Enabling student development and achievement)
B5:学生参画(Student engagement)
B6:学習成果のアセスメントおよび既修得学習の認定(Assessment of students and the accreditation of prior learning)
B7:学外審査(External examining)
B8:プログラムのモニタリングおよびレビュー(Programme monitoring and review)
B9:不服申し立て(Complaints and appeals)
B10:他機関と連携した教育の管理・運営(Managing higher education provision with others)
B11:Research degrees(研究学位)
2014年8月から

B1:プログラムの設計・開発・承認(Programme design, development and approval)
B2:学生募集・選抜・入学(Recruitment, selection and admission to higher education)
B3:学修・教育(Learning and teaching)
B4:学生の成長・達成支援(Enabling student development and achievement)
B5:学生参画(Student engagement)
B6:学習成果のアセスメントおよび既修得学習の認定(Assessment of students and the recognition of prior learning)
B7:学外審査(External examining)
B8:プログラムのモニタリングおよびレビュー(Programme monitoring and review)
B9:学業に関する学生の不服申立て(Academic appeals and student complaints)
B10:他機関と連携した教育の管理・運営(Managing higher education provision with others)
B11:研究学位(Research degrees)

パートC:高等教育の提供に関する情報(Information about higher education provision)

高等教育に対する社会からの信頼は、高等教育資格によって示される成果に対する社会からの理解に依存している。この章では、教育の提供者により、目的に適い、アクセスが容易で、信頼できる情報をどのように提供するかを取り扱っている。本パートは、高等教育機関が提供する情報について、以下の目的を中心に構成されている。

  • 社会全般に高等教育の目的および価値を伝えること。
  • 入学希望者がどこで、何を、いつ、どのように学習するかに関する情報に基づいた意思決定を行うのに役立つこと。
  • 現在の学生が高等教育の学習機会を最大限に活用できるようにすること。
  • 学生の学習完了時における成果を確認すること。
  • 教育水準を保ち、教育の質を保証し、向上させること。

(※パートCは、今回の改定において変更無し。)

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