原典:AUCC(英語)
報告概要:AUCC(英語)
報告書:Canada’s Universities in the World(英語)
カナダ大学協会(AUCC: Association of Universities and Colleges of Canada)は、2014年12月9日、国内の大学の国際化への取組みに関する調査結果を公表した。本調査は、2006年に実施された前回調査以来、8年ぶりに行われたもので、カナダの大学の国際化進展度を知ることができる。今回の調査には、AUCC加盟97大学のうちの75機関が回答している。
調査の結果分析では、大学と政府の間で、より多くの留学生を獲得しようという共通の認識が確認されたことが評価されている。しかし、カナダから外国へ留学する学生数が、大学、企業、政府が連携を期待する国々に対して、あまり伸びていない現実が指摘されている(例えば中国をはじめとしたアジアの新興国や南米など)。さらに、国際的な経験がすべてのカナダ人学生に平等に与えられているかといった点が今後の課題とされ、国際化は進展するものの、最終的には各大学の学術的価値、品質、平等性が最重要のテーマとなる、との展望が示されている。主な調査結果は下記の通り。
主な調査結果
- 96%の大学で、国際化は戦略計画に含まれている
- 89%の大学が、ここ3年でキャンパスの国際化が加速していると回答
- 81%の大学で、国際的な共同教育プログラムを提供している
(63%がデュアル/ダブルディグリー、45%がジョイントディグリーを提供) - 年間わずか3.1%の学生だけが留学をする
- 97%の大学で、学生向けの海外経験を準備(海外ボランティアや研究、就労経験など)
- 86%の大学は、優先する交流地域を持つ(中国、ブラジル、インド、米国、フランス、メキシコ、ドイツなど)
- 最大の留学先は英国(以下、豪州、フランス、ドイツ)
- 89,000人がカナダへの留学生(学部生の11%、大学院生の28%を占める)
- 72%の大学で、カリキュラムの国際化を推進(学生の国際的視点を養う取組み実施など)
- 83%の大学が、国際的な共同研究の障壁は資金と回答