原典①:連邦教育省(英語)
原典②:連邦教育省-詳細説明(英語)
連邦教育省は、2014年12月19日、オバマ大統領が提唱している大学レーティング制度の原案と、これに関する2ヶ月間の意見募集期間を設けることを発表した。大学レーティング制度は、2013年8月にオバマ大統領が発表した、高等教育の教育費適正化へ向けた計画(本サイト 2013年11月11日投稿記事)の1つで、大学の実績と連邦政府からの助成をリンクさせるための新たな指標制度として連邦教育省が開発に取り組んできた。同省は、この制度を2015/16年度から導入するとしている。
原案では、レーティングの対象となる高等教育機関は2年制または4年制学位を授与する機関としており、これ以外の高等教育資格をメインで扱う機関は除外されている。また、大学のランキング化を避けるため、各指標に対する大学別のパフォーマンスは上・中・下の3段階で判定される。さらに、大学の多様性が結果に反映されるよう、2年制/4年制大学のほかにも様々な分類方法が検討されている。
連邦教育省では、連邦政府に蓄積されている各大学のデータによって計算可能な14の指標案(下記参照)も公表している。一部の指標は、本レーティングの算定には用いない見込みとの記述もある。今回募集している意見を参考にした上で、今後は本制度のウェブサイトと解説ツールの開発が行われることになっている。
指標 | 内容 |
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1. Percent Pell | 入学者のうち連邦政府からのPell奨学金を受け取っている学生の割合 |
2. EFC Gap | 教育費の家庭負担(EFC: Expected Family Contribution)の平均値と実際値の差 |
3. Family Income Quintiles | 学生の出身家庭の収入(5段階分類) |
4. First-Generation College Status | 学位を所持していない両親を持つ学生の割合 |
5. Average Net Price | 学生に課される年間教育費の平均値 |
6. Net Price by Quintile | 学生に課される年間教育費(金額の5段階分類) |
7. Average Loan Debt | 【不採用予定】学生あたりの連邦奨学金債務平均値 |
8. Completion Rates | 課程修了率 |
9. Transfer Rates | 2年制学位取得者の4年制課程への編入率 |
10. Labor Market Success | 就職率 |
11. Graduate School Attendance | 大学院進学状況 |
12. Loan Performance Outcomes | 学生の債務履行状況 |
13. Performance over Multiple Years | 測定値の年別の推移 |
14. Intermediate Measures | 測定に(6-10年など)時間がかかる数値の、中間測定値 |