香港:香港での就労を条件とした留学奨学金

香港特別行政区政府教育局は、世界の著名大学・教育機関*1に留学する香港の学生に対する支援として、卒業後に香港で働くことを条件にした奨学金(Hong Kong Scholarship for Excellence Scheme)を発表した。
本奨学金は、2015/2016学事年度の入学生から支給が始まる。一度に100人を限度に受給者を募り、3年度にわたり募集を行う予定。本奨学金の予算総額は347,965,000香港ドル(約52億円)(1香港ドル=15日本円で換算)。
支援対象は、世界的に著名な大学に入学を認められた、優秀な香港の学生としている。受給者の選考では、これまでの学習等が審査されるが、奨学金が無ければ経済的に留学できない学生に対して優先的に支給される。

*1 著名大学の基準は、世界的に認知されている大学ランキング(QS、上海交通、Times Higher Education、US News and World Report)で100位以内にランクインする大学や、US News and World ReportによるNational Liberal Arts Colleges Rankingsで30位以内にランクインする大学。このほか、著名であると本奨学金運営委員会(Steering Committee)が判断する大学・教育機関。

応募要件

  • 香港での居住権がある者、あるいは、単程証*により香港に滞在する者
  • 留学直前まで、香港に連続3年以上居住する者
*単程証(繁体字:單程證)とは、香港に親族がいる中国本土の者等が香港に居住するための許可証
※留学終了後に香港での就労が見込めない学生は、応募資格が無い。
(例)香港に留学に来た学生、扶養家族のためのビザ(dependant visa)を活用して香港で学ぶ学生。
※学士課程(undergraduate programme)への申請については、香港で正規教育を受けた学生に限る。
(香港で国際バカロレア等の教育を受けた場合を含む)
※大学院課程への申請については、香港内外の学士号を有する者が対象となる。

支給内容・条件

  • 支給対象課程:奨学金が適用されるのは、通常、学士課程あるいは大学院課程。
  • 支給条件:2年間あるいは留学期間と同等年数(どちらか長い期間)は、香港で労働に従事しなければならない。(不測の事態には延期・免除される)
  • 支給額:
    1. 資産調査(means-test)の結果にかかわらず、授業料に対する奨学金として、年間250,000香港ドル(約375万円)あるいは学費相当額(どちらか低い金額)が支給される。
    2. 上述1.に加え、資産調査の結果に応じて、年間最大200,000香港ドル(約300万円)(内訳:授業料援助費50,000香港ドル(約75万円)と生活援助費150,000香港ドル(約225万円))が支給される。
出典
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