HESPが入学プロセス透明化のためのパブリックコメントを実施

出典①:オーストラリア教育訓練省(英語)
出典②:オーストラリア高等教育基準委員会(Higher Education Standards Panel)(英語)

オーストラリアにおいて高等教育機関への入学プロセスの透明化に向けた動きが進んでいる。2016年4月6日、オーストラリア高等教育基準委員会(Higher Education Standards Panel:HESP)は、高等教育機関入学プロセスの透明性改善に関し、パブリックコメント(Consultation)を求めるための論点整理書(Issues paper)を発行した。同委員会は、学生やその家族、進路指導アドバイザー、高等教育機関など幅広い関係者から意見を募集することとしている。意見は、2016年5月27日まで募集され、寄せられた意見は追って公開される。

今回のパブリックコメントは、教育訓練大臣によるHESPへの高等教育のアドミッション・ポリシーの透明性改善に向けた助言依頼を受けて実施されるものである。教育訓練大臣は、入学プロセスと入学基準に関する情報の透明性を確保することにより、学生やその保護者が多様な入学方法に関する情報へアクセスしやすくし、またそれらを比較可能にすることを意図している。

このように入学プロセスに関する情報の透明性が求められる背景には、高等教育機関において多様な入学プロセスが存在することがある。実際に、2014年の学士課程入学者のうち、半数以上が職業訓練や高等教育課程での学修、社会人経験などを入学資格として入学しており、中等教育修了を入学資格として入学する学生は全体の44%程度である。このうち、統一試験的な性格を有するATAR(Australian Tertiary Admissions Rank)を利用して入学する学生は70%程度であり、入学者全体からみれば31%にとどまっている。

論点整理書の中では、ATARはもともと、定員が定めてあった課程に合理的に学生を配分するために開発されたものであるが、多くの課程での定員制の廃止によって、この機能は当初と同様には適用できなくなっている。しかしながら、高等教育における学生の入学プロセスが透明であることと、入学を許可された学生が十分な能力を持ち、教育の恩恵を受け、学修を修了できるような支援を受けられるようにすることは変わらず重要であると述べられている。

<参考>2014年度入学(学士課程)学生における入学資格の割合

・中等教育修了資格(ATARを含む)・・・31%

・中等教育修了資格(ATARを含まない)・・・13%

・高等教育課程の修了・・・25%

・職業教育訓練(VET)課程の修了・・・12%

・社会人入学・・・6%

・専門職資格(Professional Qualification)・・・1%

・その他・・・13%

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