原典：TRAINIQA 2016-18 : CALL FOR APPLICATION (英語)

2011年に発足したASEAN-QAプロジェクトにおける第3フェーズ（2016-2018年）の内部質保証トレーニング（TrainIQA）の案内が公開された。

ASEAN-QAプロジェクトはDIESプログラム^*１ の一つであり、DAAD（ドイツ学術交流会）、HRK（ドイツ学長会議）、ポツダム大学、AQAN（ASEAN質保証機関ネットワーク）、AUN（ASEAN大学連合）、ENQA（欧州質保証ネットワーク）、SEAMEO-RIHED（東南アジア教育大臣機構・高等教育開発センター）の共同イニシアチブ。ポツダム大学質開発センターが事務局となっている。

このプロジェクトはASEANの現況を考慮し、ASEAN質保証専門家向けの対話やトレーニングを通じて、内部質保証および外部質保証の能力強化を目的とする。内部質保証トレーニング（TrainIQA）は大学の幹部、職員、質保証担当者を対象とし、外部質保証トレーニング（TrainEQA）は評価機関や教育担当省の職員を対象としている。

2011-2013年に第1フェーズ、2014-2016年に第2フェーズが実施され、今回は2016-2018年の第3フェーズとなる。また第1フェーズ終了後の2013年にはASEAN-QA Actual Quality Assessment が実施され、ASEANの8か国22プログラムが受審している。

今回公開されたTrainIQA第３フェーズは全５回で構成されており、第１・２・３・５回はドイツ、タイなどでのワークショップで、第４回は遠隔実習。ワークショップでは、専門家によるプレゼンテーション、ディスカッション、ケーススタディ、個別の課題に対するフィードバック等で構成されている。

参加者は、トレーニング終了までに促進、改善できるような質保証に関する個別課題（i.e. 質保証システム、評価方法、カリキュラムの設定など）を申請時に提出し、第４回までのトレーニングで改善を重ね、第５回のワークショップで、評価活動の結果や課題について発表、議論する。

また、機関の意思決定者がこのトレーニングや質保証に対する知識や理解を深め、参加者のトレーニングの成果をその後の質保証活動に活かしやすくするため、第１回ワークショップ開催前と第５回ワークショップに、参加者の所属機関の代表者が招集される。

TrainIQA  Phase Ⅲのスケジュール
High level Information Visit (2016. 11/7-11　ポツダム)
Module 1: Designing Effective Quality Management Systems (2017. 2/20-24)
Module 2: Tools and Procedures for Quality Assurance (2017. 7/24‐8/2　ポツダム)
Module 3: Quality Assurance of Teaching and Learning (2017. 10/30-11/3)
Module 4: Information Management (online)
Module 5: Quality Management and its Linkages to Higher Education Management
(2018. 3/19-23　バンコク)

このトレーニングの対象者は東南アジアの高等教育機関において質保証に従事している責任者や専門家で、全てのモジュールに参加できることを条件に３０名を予定している^＊２ 。前回のフェーズⅡは、８か国３１大学から３２名が参加しており、これらの参加者は今回は参加できない。

また参加希望者はCV、志望理由、プロジェクトの提案書、機関責任者の連絡先をオンラインで提出する。申請の締切は7月24日で、受講者は8月末に決定される。

トレーニングにかかる費用（ドイツへの渡航費、宿泊費、食費、トレーニングの教材、ドイツでの研修期間の保険費）はBMZ（ドイツ経済協力開発省）が負担する^＊３ 。

*1 DAAD（ドイツ学術交流会）、HRK（ドイツ学長会議）の共同事業であり、BMZ（ドイツ経済協力開発省）の資金によるASEAN域内の発展途上国の高等教育マネジメントの強化を目的としたプログラム。

*2 このほか、実務経験３年以上、修士学位取得者、英語スキル、プロジェクト終了までの雇用契約があること、退職まで５年以上あることが条件となっている。

*3 さらにカンボジア、ラオス、ミャンマー、東ティモールの参加者に対しては東南アジアでの研修にかかる渡航費等も負担する。