連邦教育省がACICSのアクレディテーション機関認定の終了を決定

原典①:CHEA(英語)
原典②:U.S. Department of Education(英語)
原典③:LEXOLOGY(英語)

2016年9月22日、米国連邦教育省はACICS(Accrediting Council for Independent Colleges and Schools)に対し、同機関のアクレディテーション機関としての認定を終了する決定を通知した。ACICSに対しては、この決定に先立ち、6月に開催された大学の質に関する国家諮問委員会(NACIQI: National Advisory Committee on Institutional Quality and Integrity)の会合において、評価基準及びその適用の厳格性に問題があることが指摘され、認定更新不許可及び認定はく奪の勧告がなされていた(NACIQIの勧告の詳細についてはこちら(本サイト2016年7月14日投稿記事))。

連邦教育省がACICSに通知した文書によれば、ACICSの抱える法令違反は、同機関のアクレディテーション機関としての役割について根本的な問題を露呈するものであるとし、同機関のアクレディテーション機関としての認定を否定するNACIQIの判断を全面的に採用している。

また、違反状態のアクレディテーション機関は順守状態を回復するため、法令上、12か月の猶予を与えられうるが、連邦教育省は、ACICSが猶予期間内に完全な順守状態を回復することは不可能であると判断し、猶予を与えないものとしている。なお、ACICSは、連邦教育省の決定に抗告する予定であるとしている。

高等教育機関は、通常、連邦政府奨学金の受給資格を得るには適格認定を受けていることが要件とされている。現在ACICSから適格認定を受けている245校の高等教育機関については、ACICSのアクレディテーション機関認定が終了した後も、新たなアクレディテーション機関による適格認定を得るまで、最大18か月の間、連邦政府奨学金の受給資格が認められる。18か月以内に新たなアクレディテーション機関による適格認定を得られなかった場合、当該高等教育機関の学生は連邦政府による学資援助を受けられなくなる。

しかしながら、適格認定が利用される場面は連邦政府による学資援助に留まらないため、現段階での当該高等教育機関の学生への影響が懸念される。例えば、民間奨学金の受給条件、上級プログラムへの進級の際の単位認定についても、適格認定の有無が考慮されているため、当該決定により学生が不利益を被る恐れがある。これらの影響を受ける学生は約80万人に上るとみられている。

※ACICS:営利大学を対象とした適格認定を行うアクレディテーション機関。近年、公表した卒業率に虚偽があり学生募集において強引な方法がとられたコリンチアン大学を適格認定したことで社会的に問題視されていた。
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