仏HCERESが、2017-2018年実施の評価基準を発表

原典:研究・高等教育評価高等審議会(HCERES)(フランス語)

フランスの研究・高等教育評価高等審議会(HCERES)が、同国内で2017-2018年のサイクルに実施する評価における8つの評価基準を発表した。本サイクルにおける評価基準は、2016-2017年の評価から本格実施となった学術共同体※1の評価と、従来から実施されていた機関単位の評価(機関別評価、研究ユニット評価、教育課程・学位評価)に一貫性を持たせるものである。また、後述する総合評価実施に向け、包括的・効率的な評価を実施するため、領域(champs)をもとに体系づけている。

※1 学術共同体・・・2013年に制定された高等教育・研究法は、教育課程や研究戦略等の地域的な連携や学生の生活向上、世界大学ランキングの上位を目指すため、同一地域内における高等教育・研究機関の統合を促した。その結果誕生したのが学術共同体である。HCERESの評価基準書等においては、”site”や”regroupements d’établissements”という用語が用いられ、その連携を”coordination territoriale” と呼ぶ。

学術共同体の評価を含めた総合評価の実施―領域に体系づけられた評価へ―

学術共同体の評価を含めた総合評価の実施は、HCERESが掲げた2016-2020年の中期計画「PLAN STRATÉGIQUE 2016-2020」(本サイト2016/8/29投稿記事)において主要な戦略として位置づけられている。以前は総合評価を機関単位で実施していたが、今後は機関の統合体である学術共同体ごとに総合評価を実施することから、多種多様な機関から構成される学術共同体の評価と機関ごとの評価に一貫性を持たせる必要があるとしている。総合評価実施に向け、HCERESは以下の取組みを行う。

  • 総合評価実施を担当するプロジェクトチームの結成
  • 同一の学術共同体を構成する機関の評価の調整
  • 2015年にHCERESと統合した科学技術観測所(OST)の専門知識の蓄積を活用した評価の実施
  • 同一の学術共同体を構成する機関の全ての評価をまとめた総合評価の最終評価報告書の作成

また、総合評価実施のため、教育課程・学位評価及び研究ユニット評価について、包括的・効率的に評価できるよう、以下のとおり領域に体系づけられたアプローチが取られることとなった。

  • 教育課程・学位評価・・・学問領域に体系づけられた評価方法が採られる。なお、本領域を用いた評価は、2014-2015年のサイクルにおいて既に実施されているが、評価基準の策定自体は本サイクルが初となる。
  • 研究ユニット評価・・・研究領域に体系づけられた評価方法が採られる。

評価基準の改訂―一貫性のある基準へ―

評価基準についても、学術共同体の評価を含めた総合評価実施に対応するものへと改訂した。発表された各評価基準は以下のとおり。

Ⅰ. 学術共同体の評価基準及び機関別評価基準
今回の基準の改訂により、両基準を相互補完的なものとした。また、各学術共同体や機関の果たすべき機能や学術共同体における機関の参画状況等について分析できる基準となった。

  • 学術共同体
  • 機関

Ⅱ. 教育課程・学位評価

  • 学士及び修士の教育課程
  • 博士学院の教育課程
  • 学問領域(本サイクルの評価から追加)

Ⅲ. 研究ユニット評価

  • 研究ユニット(6つの基準から3つの基準へ簡素化)
  • 研究領域(本サイクルの評価から追加)
  • 学際的研究(本サイクルの評価から追加)
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