欧州学生連合が大学の社会的責任(USR) に着目したプロジェクトに参画

出典:ESU(欧州学生連合)

欧州学生連合(ESU)が、2016年9月から英国学生連合がエラスムス+プログラムの一環として実施しているESSAプロジェクト(European Students, Sustainability Auditing Project)に、支援団体として参画することとなった。

ESSAプロジェクトの概要

プロジェクトの運営組織

・実施団体:英国学生連合(the UK’s National Union of Students)
・支援団体:欧州学生連合(ESU)
・参画団体:エディンバラ大学(英国)、ポルトガル大学(ポルトガル)、カウナス工科大学(リトアニア)及び各大学の学生団体(EUSA, AEFPCEUP, KTUSA)

目標・目的

・欧州全域の高等教育分野における学生の学習や評価、認証に関するより柔軟なアプローチを考案すること。
・多くの学生にとって関わり深い「大学の社会的責任※1(USR: University Social Responsibility)」問題に学生を直接関与させることにより、学生の満足度の向上を図ること。

※1…社会的責任(social responsibility)とは、組織等が、自らの組織活動が社会へ与える影響に責任を持ち、あらゆるステークホルダーに対して責任のある行動や意思決定を行うこと。世間一般では、企業が自社の利益追求のみならず社会貢献活動をすべきだという「企業の社会的責任(CSR:corporate social responsibility)」が問われることが多いが、最近は「大学の社会的責任(USR:University Social Responsibility)」への関心が高まってきている。

プロジェクトの内容

学生を「大学の社会的責任(University Social Responsibility)」の評価者(Auditor)として養成するプログラム等を実施する。内容としては、参画団体である大学の学生が実際に「社会的責任の評価者(Social Responsibility Auditors)」となり、学生を中心としたチームを構成し、欧州圏内にある4つの高等教育機関のオーディットを行うものである。プログラムにおいて十分な成果が得られた場合、社会的責任に関するレベル6のEQF相当の認定書が付与されるというものである。また、参画団体である大学の職員を上記プログラムのチームの一員として参加させ、オーディットの進行役として養成するプログラムも実施する。

成果物

3年間のプロジェクトを実施した経験を基に、2019年の春に以下4つの教材を掲載したThe Open Education Resource(OER)が発表される予定。
1. オーディット進行役養成マニュアル(養成プログラムの設計例やツール等を明示)
2. 評価者養成スキーム(養成プログラムの設計例のほか、オーディットのプロセス等を明示)
3. オーディットマニュアル(学生がオーディットに参加する際に参照できるハンドブック)
4. 学習成果に関する評価マニュアル及び参加型プログラムの学習成果をECTS等に変換するための枠組み

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