国際的な基準にも対応、高等教育の質保証に関するアフリカの地域ガイドラインが公開

高等教育の質保証に関するアフリカの地域ガイドライン「African Standards and Guidelines for Quality Assurance in Higher Education (ASG-QA)」をHarmonisation of African Higher Education Quality Assurance and Accreditation (HAQAA) Initiative※2が2018年12月に発表した。
当ガイドラインはアフリカにおける高等教育の質保証枠組であるPan-African Quality Assurance and Accreditation Framework(PAQAF)※1を機能させることを目的として作成されたものであり、質保証として最低限遵守することが望まれる基準を示したものであり、義務的なものではない。
ASG-QAはPAQAFを適切に機能させることに加え、質の高い高等教育の提供や、国際的な優良事例に沿った内部質保証制度の発展等を支援することの一助になるとされている。

※1 アフリカ連合(AU)ではアフリカ地域における域内にある複数の質保証枠組みの同等性を確保することによって、調和のとれた質の高い高等教育を目指しており、アフリカ連合委員会(AUC)が主導し、PAQAFを作成した。
※2 欧州大学協会(EUA)や欧州高等教育質保証協会(ENQA)、ドイツ学術交流会(DAAD)等が欧州委員会とアフリカ連合委員会を代表して実行した。

ASG-QAが出来上がるまで

ガイドラインの草案は2015年12月から2018年11月にかけてHAQAA Initiativeが欧州連合の助成を受け、実務委員会によって作成された。実務委員会はアフリカ各地方からの質保証の専門家で構成され、欧州高等教育圏(EHEA)からの専門家も加わった。またENQAとAssociation of African Universities (AAU)が実務委員会の調整を行った。
草案はアフリカの質保証ネットワークや団体が使用している基準やガイドラインを基に作成された。また、当ガイドラインは欧州高等教育圏における質保証の基準とガイドライン(ESG)※3(NIAD-QE国際課まとめ)(2015年改訂版)やその他の国際的なガイドラインを用いて検証した。
なお、AAUを介して、アフリカ地域の高等教育機関、質保証機関、省庁、高等教育規制機関に当ガイドラインの草案に対しての意見を募り、反映させた。またAAUとアフリカ連合委員会からのフィードバックを得て、様々な会議で公表した。

※3 欧州におけるガイドラインである「欧州高等教育圏における質保証の基準とガイドライン(ESG)」は2005年に採択され、2015年の改訂を経て(本サイト2014/12/22投稿記事)、欧州地域の高等教育関係者間での高等教育質保証に関する共通理解を促進し、基準に達するための課題を共有する役割を担ってきた。

ASG-QAの構成

当ガイドラインはESGと同様に、内部質保証、外部質保証、質保証機関の内部質保証の3つのパートで構成されている(下記パートA~C(NIAD-QE国際課が作成した仮訳)参照)。

パートA:内部質保証に関する基準とガイドライン
基準 1. 目標、使命、戦略の対象(Vision, Mission and Strategic Objectives)
基準 2. 管理・運営(Governance and Management)
基準 3. 人的資源(Human Resources)
基準 4. 財政資源の管理(Financial Resource Management)
基準 5. 施設設備(Infrastructure and Facilities)
基準 6. 学生獲得、入学、証明書、学生支援(Student Recruitment, Admission, Certification and Support Services)
基準 7. 学習プログラムの設計、許可、監督、評価(Design, Approval, Monitoring and Evaluation of Study Programmes)
基準 8. 教育、学習、審査(Teaching, Learning and Assessment)
基準 9. 研究と革新(Research and Innovation)
基準 10. コミュニティへの関与(Community Engagement)
基準 11. 情報管理制度(Information Management System)
基準 12. 公との意思疎通(Public Communication)
基準 13. 協働、教員、学生移動(Collaboration, Staff and Student Mobility)

パートB:外部質保証に関する基準とガイドライン
基準 1. 外部質保証の目的と内部質保証への配慮(Objectives of External Quality Assurance and Consideration for Internal Quality Assurance)
基準 2. 目的に合った外部質保証制度の設計(Designing External Quality Assurance Mechanisms Fit for Purpose)
基準 3. 外部質保証の実施手続(Implementation Processes of External Quality Assurance)
基準 4. 評価の独立性(Independence of Evaluation)
基準 5. 外部質保証の成果の決定と報告(Decision and Reporting of External Quality Assurance Outcomes)
基準 6. 機関・プログラムに対する定期的なレビュー(Periodic Review of Institutions and Programmes)
基準 7. 不服と意見申し立て(Complaints and Appeals)

パートC:質保証機関に関する基準とガイドライン
基準 1. 法的な地位(Legal Status)
基準 2. 目標と使命の宣言(Vision and Mission Statement)
基準 3. 管理・運営(Governance and Management)
基準 4. 質保証機関の独立性(Independence of QAA)
基準 5. 方針、手続、活動(Policies, Processes and Activities)
基準 6. 内部質保証(Internal Quality Assurance)
基準 7. 財政的・人的資源(Financial and Human Resources)
基準 8. 比較評価、ネットワーキング、協働(Benchmarking, Networking and Collaboration)
基準 9. 質保証機関の定期的なレビュー(Periodic Review of QAAs)

原典: ENQA(英語)

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