オンラインイベント成功へ、欧州のプロジェクトが8つの視点を紹介

学校の授業、職場のミーティング、大人数を集めるイベントなどの多くがオンラインで開催されている今年。このような集まりをより効果的に行うためのガイド文書「ONLINE MEETING TOOLOKIT. How to create effective online events」が2020年10月22日に発表された。開発したのはイタリアのLUMSA大学と国内情報センター(NIC)であるCIMEAで、ボローニャ・プロセス参加国によるプロジェクト*の一環としてまとめた。

この文書はオンライン会合のコンテンツ、参加者とのネットワーキング機能、コミュニケーションのためのツールに焦点をあて、以下の3点を目的に公表された。

  • 関連する用語、特に技術的なものの定義づけ
  • オンライン会合の効率性向上と効果拡大
  • オンライン会合の質向上への寄与;技術(プラットフォームとツール、時間の活用法、用語の整理など)と効果(建設的議論の醸成、対立への対応、意見集約の支援など)の両面から

*TPG-LRC: Thematic Peer Group on the implementation of the Lisbon Recognition Convention。ボローニャ・プロセスの実行を推進する機構(BFUG: Bologna Follow-Up Group)で2018年に組織された、リスボン承認規約の履行をテーマにしたプロジェクト。これまで書類の偽造、電子化、資格間の実質的相違、情報発信を扱ったセミナーなどを開催している。

オンライン会合成功に向けた8つの視点

ガイド文書では以下の8つの視点を提供している。対面での会合時に期待できる非言語コミュニケーション、休憩時間の対話、参加者の達成感をバーチャル化でどのように対応するか。示唆に富んだ分析が行われている。

  1. アジェンダとコンテンツ:明確なアジェンダ設定と十分な周知。モデレータ/チャット管理者/プロデューサーの起用。入念な計画。締め切りの設定。リスクの最小化。タスク分解と担当者の配置。議事録の共有。
  2. セッションの種類:同期型と非同期型。
  3. プラットフォームの選択:Zoom, Webex, GoToWebinar, Demio, Blueleans, Microsoft Teams, Google Meetの紹介。
  4. 参加者との関係強化(エンゲージメント):参加姿勢の分類(積極的、真面目、反応的、受動的、興味なし)。参加者タイプの分類(建設的、ダイナミック、ロビイスト、批判的、ナルシスト、集団志向、規律重視、対立的、ながら参加、強制参加)。
  5. 会合時に利用できるツール:Mentimeter, Quizizz, Padlet, Google Docsの紹介。
  6. 休憩時間の使い方:休憩時のルール設定。グループ分け。グリッドビューの活用。飲み物持参の推奨。アイスブレイキングの活用。
  7. オンライン会合とデータ保護:参加登録、イベント開催中、映像の録画、事後の拡散といったステージごとの対応。
  8. オンライン会合の長所と短所
長所短所
コスト削減、利便性向上(参加者/登壇者)、参加規模の大きさ、企画のしやすさ、革新性、ユニークさ時差、ネット環境の差、文化的相違、非言語コミュニケーションの欠如、連帯感の欠如、意見表明の困難さ

オンラインでの会合に関する文献や利用可能なツールは、ここで挙げたものに限らず、対面によらない会合を計画する際の参考として、ガイド文書の巻末には様々な参考文献やウェブサイトが紹介されている。

原典:LUMSA University and CIMEA (2020)

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