原典①:IIE(英語)
原典②:緑書「What Will it Take to Double Study Abroad?」(英語)
米国の国際研究所(IIE: Institute of International Education)は、今後5年間で海外留学をする米国人学生の数を倍増させる”Generation Study Abroad”計画を掲げている。この計画の一環として、2014年3月12日に、12名の専門家を集めたシンクタンク会合を開き、その議論内容をまとめた緑書を同年5月に発表した。
シンクタンク会合は、高等教育機関、非政府組織、協会団体、非営利機関、財団、政府、企業などから参加者を集めて開催された。ここでの議論がまとめられた緑書は2部構成で、前半では費用、カリキュラム、および文化の3つのカテゴリーについての現況分析が行われている。後半は、留学生倍増のための11の具体的提案が示されており、IIEウェブサイト上でこれらの提案に関する意見が募集されている。
11の提案
- 「留学(study abroad)」を再定義し、イメージの刷新をし、現状に沿ったものにする
- アクレディテーション機関の評価項目に、国際的コンピテンスを盛り込むよう働きかける
- 本計画を教育全体で取り組む課題とし、それぞれの教育段階に働きかけをする
- 調査研究を戦略的に、より実践的に行う
- 外国語学習業界を盟友、パートナーとする
- 機関の長が率先することで、変化を不可避にする
- 留学を妨げる学内の欠陥制度を修正する
- 留学推進を先駆的に取り組むすべてのステークホルダーに褒賞を与える
- 資金の捻出、社会の意識向上、留学と就職との結びつけのため、企業と独創的なパートナーシップを結ぶ
- グローバル化のメリットを保護者、共同体、および企業が感じられるようにする
- 急進的なアイデアを怖がらない