オバマ大統領がコミュニティカレッジの授業料無償化を提案

原典①:White House(英語)
原典②:White House (Factsheet)(英語)
原典③:The Chronicle of Higher Education(英語)

オバマ大統領は、2015年1月8日にホワイトハウスのfacebookページに投稿した動画で、コミュニティカレッジの授業料無償化を柱とする新政策を発表した。ホワイトハウスウェブサイトに追って掲載されたAmerica’s College Promiseと呼ばれるこの政策案によると、4年制学位取得のための前期2年分の単位、職業訓練資格、または2年制学位の取得を目指しコミュニティカレッジで学び、毎年カリキュラムの半分以上を履修し、GPA2.5を維持し、課程修了へ向けて着実に成果を上げている学生の授業料は免除されることになる。代わりに、連邦政府が3/4、各州政府が1/4の授業料を負担する。また、この制度に参加する州政府はこれまで通りの高等教育投資を約束しなければならない、としている。

今回発表されたコミュニティカレッジ授業料の無償化は、すでにテネシー州シカゴ市で実施されている同様の制度に範を取っている。テネシー州では2015年秋より、州内のコミュニティカレッジ、職業系カレッジ(college of applied technology)のほか、州立大学や私立大学などで行われる准学士課程の一部を対象に、GPA2.0以上で1学期ごとに8時間の地域奉仕をした学生には、連邦奨学金で賄いきれない授業料に対して奨学金が支給されることになっている。シカゴ市でも同時期より、シカゴ市立高校で一定の成績を収めた生徒には、市内の7つのコミュニティカレッジでの授業料や教材費などが支給される奨学金制度が導入される。

米国では、2020年までには、35%の職で学士号以上の資格が必要となり、それ以外に30%の職では准学士号などの高等教育資格が要求されると言われている。一方、コミュニティカレッジは全国に1,100校以上存在し、その廉価な学費、オープンアドミッション(入学者選抜なし)、便利な立地によって高等教育進学者の40%が在籍している。オバマ大統領のこの提案により、フルタイム学生は年間平均3,800ドルの節約につながると見込まれている。制度成立には共和党優位の議会の同意を得なければならないが、共和党州知事が治めるテネシー州で先行事例が実施されていることより、超党的な合意ができるという見方も一部で挙がっている。

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