原典:University World News (英語)
韓国教育部はサイバー大学*1を対象として、教育方法や学習に関する優秀事例を選ぶためのコンテストを行うと発表した。教育部は、コンテストに参加した大学は専門家による助言を受けることができ、大学の質の改善・強化につなげられると説明している。
このコンテストは、韓国教育部と韓国教育学術情報院(KERIS)が共同で行うもので、韓国国内のサイバー大学(計17校*2)が任意で参加でき、2017年まで毎年行われる予定である。審査は、カリキュラム50点、授業190点、リソース60点の、計300点の配点で行われ、審査方法には訪問調査や書類審査が含まれる。
一方、サイバー大学側からは、このコンテストが本来の目的以外のサイバー大学の評価やランク付けにつながるのでは、という懸念の声が上がっている。このような状況の中で開かれた第37回遠隔大学発展企画委員会(distance universities development planning committee meeting)では、サイバー大学がコンテストに参加するかどうかが議論されたが、教育部とKERISがランク付けには使わないと表明していることもあり、参加の決定は各大学に任せることになった。
韓国内のサイバー大学は、2001年には9校であったが、現在では17校、学生総数が約107,000人である。専門家は、授業料が安いこと、オンラインで学習できるため仕事との両立が容易であることが、サイバー大学の発展に寄与していると説明している。教育部は近年、通学制大学において通信制の生涯教育課程を開設しており、今後サイバー大学は、質や学生獲得の面において、それらの通信教育課程と競わざるを得ない状況である。
*1 サイバー大学は、高等教育法第2条において、放送通信大学とともに遠隔大学(Distance University)に定義されている。韓国高等教育質保証 インフォメーション・パッケージ参照。
*2 Higher Education in Korea (KCUE 韓国大学教育協議会運営)ウェブサイトによる。