エラスムス+の1年目の状況の報告

原典①:欧州委員会(英語)
原典②:欧州委員会(英語)

7年間の予算総額147億ユーロのうち、2014年には約20億ユーロが執行された。
欧州委員会(EC)より、2014年から2020年にかけて実施されるエラスムス+プログラムの初年度(2014年)の状況に関する年次報告書「Erasmus+ Programme Annual Report 2014」が公開された。
エラスムス+(参照:NIAD-UE国際連携ウェブサイト)は、最大500万人が他国での教育及び職業教育を受けられるようにするための欧州委員会による助成金プログラムである。下記の3つのカテゴリから成る。

  • ・Key Action1 Learning Mobility of Individuals(個人の学習モビリティ)
  • ・Key Action2 Cooperation for Innovation and the Exchange of Good Practices
  •        (イノベーションへの協力と優良事例の交換)
  • ・Key Action3 Support to Policy Reform(政策改革支援)

以下に、上記カテゴリー中Key Action1の主な実績のみ記述する。

Key Action1 「個人の学習モビリティ」の主な実績

  • このカテゴリはエラスムス+の中でも優先的に予算配分されており、2014年は年間総予算の66%(12億ユーロ)を占めた。
  • 2014年には総勢650,000人にプログラム参加のための助成金(mobility grant)が給付された。
    • 高等教育・職業教育:400,000人
    • ボランティア:100,000人
    • 就職事由による移動、教員の訓練:150,000人
  • 他国でのエラスムス+修士プログラムへの参加学生を対象とした貸与奨学金プログラム「Erasmus+ Master Loans」は、2014年の開始予定が遅れ、2015年に延期となった。(注:実際には2015年6月に開始した)
  • 高等教育の学生・スタッフモビリティプログラム(Higher education student and staff mobility)では、プログラム採択時の計画値の71%にあたる約27万人の学生が参加した。参加学生からの報告によると、他国派遣先機関で取得した単位(ECTS単位(参照:NIAD-UE国際連携ウェブサイト))について、85%の学生はすべての単位が出身大学で認定されたという。この数値は2013年の73%から上昇している。
  • 各モビリティプログラムの採択数(()内は採択率)は下記の通りである。
    • 学校教員のモビリティ(School education staff mobility):2,806(31%)
    • 職業教育/訓練の学習者・スタッフのモビリティ(VET learner and staff mobility):3,156(53%)
    • 高等教育の学生・スタッフのモビリティ(Higher education student and staff mobility):3,620(96%)
    • 成人教育スタッフのモビリティ(Adult education staff mobility):424(18%)
    • 青年のモビリティ(Youth mobility):5,749(49%)
    • 大規模ボランティア行事(Large-Scale Volunteering Events):5(50%)
    • エラスムス+修士課程のジョイント・ディグリー(Erasmus+ Joint Master Degrees):11(18%)
    • エラスムス・ムンドゥス共同博士課程(Erasmus Mundus Joint Doctorates):42(100%)(※継続プログラム)
    • エラスムス・ムンドゥス修士課程(Erasmus Mundus Master Degrees):138(100%)(※継続プログラム)
  • エラスムス+の前身の計画であるエラスムス・ムンドゥス時に採択された180の修士/共同博士課程のプログラムに加え、11の修士課程のジョイント・ディグリーのプログラムが新たに採択された。11のプログラムには18か国・46高等教育機関が参画した。

なお、モビリティの内訳については、下記の文献を参照のこと。
「Erasmus Facts, Figures & Trends」

参考:エラスムス+への日本の大学等の参画状況
明治大学と桜美林大学が、ロッテルダム応用科学大学ロッテルダムビジネススクール(RBS)、東フィンランド大学社会科学・ビジネス学部(UEF)と連携し、エラスムス+の下で交換留学プログラムを行っている。また、富山高等専門学校では、サウスイースタン地区連合カレッジとエラスムス+によるプログラム交流協定を締結し、教職員のスキル向上や能力開発を目的とした交流が行われている。

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