15機関が参加 新たな質保証ネットワークが正式に発足

出典①:教育部学位中心
出典②:UK NARIC

国境を越えた高等教育の質保証ネットワークが発足

中国CDGDCが主導し、12ヶ国から15機関が参加

各国の比較研究、ガイドライン策定、学生支援などを行う

中国教育部の学位・大学院教育発展センター(CDGDC)は、2016年12月20-21日の2日間、国境を越えた教育に関する国際会議を海南省の海口市で開催した。会議は海南大学との共催で行われ、中国ユネスコ委員会、教育部国際協力交流司、海南省教育庁が協賛した。会議の中では、12ヶ国15機関が加盟する国境を越えた高等教育質保証ネットワーク(CBQAN*)の発足総会も行われた。全体で世界約20ヶ国を含む400名以上の参加者が集まり、そこにはINQAAHE(NIAD-QE国際連携ウェブサイト)APQN(NIAD-QE国際連携ウェブサイト)といった既存の質保証ネットワークからの参加も見られた。
*CBQAN: Cross-border Quality Assurance Network in Higher Education

基調講演では、CDGDCのWang Lisheng主任が、アジア欧州会合(ASEM)のプロジェクトとして中国が主導する2つのワーキンググループを紹介した。さらに、アジアと欧州の間で信頼に基づく高等教育資格の認証を推進することを謳う、北京宣言の草案に言及した。そして、2012年よりCDGDCが主導するアジア版ナショナルインフォメーションセンター統合ウェブサイト(ANICCW)、CBQAN、ASEM間での資格認証ハンドブックの作成といった取り組みを説明した。最後に、中国教育部による第13次5ヶ年計画にて重点課題とされている、中国の国家資格枠組の重要性を指摘した。

会議はその後3つの分科会に分かれ、それぞれ「国境を越えた高等教育の質保証とCBQAN発足総会」、「資格枠組と資格認証」、「単位互換と学習成果の認定」について発表があった。

このうち、CBQAN発足総会ではCBQAN憲章が採択された。憲章ではCBQANの目的やミッション、組織の枠組みや活動メカニズムなどが示されている。また、事務局はCDGDCが担い、マレーシアとイギリスがサポートを行うとされた。同ネットワークの参加機関は下記参照。

CBQANは、第4回ASEM教育大臣会合(2013年)の議長総括をもとに設立が決まった。中国CDGDCが主導し、国境を越えた高等教育の質保証の関係者が交流するためのプラットフォームを目指す。主な活動として、各国制度の比較研究、国境を越えた高等教育の質保証に関するガイドラインの策定、高等教育提供者や学生への支援などを予定している。

CBQAN加盟機関(ANICCWウェブサイトより、2016年12月現在):
CDGDC(中国)、ONESQA(タイ)、OHEC(タイ)、MQA(マレーシア)、QAA(イギリス)、HCERES(フランス)、UK NARIC(イギリス)、KCCE(韓国)、BDNAC(ブルネイ)、AIC(ラトビア)、NAAC(インド)、QAA of HEC(パキスタン)、TEQSA(オーストラリア)、QQI(アイルランド)、他1機関

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