IIEがシリア難民学生向けに諸外国の教育情報に関するオンラインプラットフォームを創設

原典:IIE(英語)【2017/4/11時点リンク切れ】
IIE(英語)

2017年3月8日、Institute of International Education(以下、IIE)とCatalyst Foundation for Universal Educationは、難民学生が母国以外の国において教育を継続して受けることができるよう支援するため、緊急事態に対応する国際教育プラットフォーム(Platform for Education in Emergencies Response: PEER)を創設した。

1.PEERの役割

PEERでは、難民学生が教育の機会にアクセスし、フォーマル又はインフォーマル高等教育を受けられるよう、オンライン上で情報交換ができる。特に、20万人以上の大学生が難民化しているというシリア難民の教育改善に貢献することが期待されている。政府やNGOなど多様なステークホルダーがシリア難民学生の支援を行っているが、難民学生がそれらの支援を受けるための情報提供は十分になされていない。PEERは、教育の機会や資源に係る包括的なプラットフォームとして支援者と難民学生の隙間を埋める役割を果たす。

2.PEERの内容及び今後の見通し

PEERでは、学生は奨学金、言語コース、オンライン学習に関する600以上の情報を国別に検索することができる。なお、日本についてはJICAが留学プログラム、国連大学が奨学金プログラムの情報を提供している(2017年3月現在)。

PEERは当面シリア難民学生に重点を置くが、将来的には全ての国・地域の難民学生に対して奨学金、言語コース、オンライン学習及びその他教育資源を提供することを目指しサービスを拡大する。また、英語の他にアラビア語など、多言語による情報提供を行う予定である。

なお、ドイツ学術交流会(DAAD) 、ブリティッシュ・カウンシル、Global Platform for Syrian Students等の8つの国際パートナーがPEERを支援している。

3.難民学生支援のアプローチの拡充

PEERの創設に先立ち、IIEは、カリフォルニア大学デービス校と共同でシリア難民学生への高等教育支援に関する報告書【2017/4/11時点リンク切れ】を作成している。本報告書では、難民学生が直面する5つの問題として、(1)根拠資料及び証明書の不足、(2)情報へのアクセスの欠如、(3)教育における使用言語、(4)差別、(5)学費や生活費含む費用不足をあげている。

欧州地域を中心に学習歴の証明が困難な難民学生に対する資格認証の動きが広がっている(本サイト2017/1/18投稿記事及び本サイト2017/2/16投稿記事)と同時に、PEERの創設により難民学生への情報提供が強化されることで、難民学生支援のアプローチは徐々に拡充されてきているといえる。

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