2018年2月8日、英国教育省の大学・科学・研究・革新担当大臣は、英国高等教育質保証機構(QAA)がイングランド地方における質保証機関に指定されると発表した。英国では2018年1月から新たに学生局(OfS:Office for Students)※1が業務を開始したことに伴い、学生局によって推薦された一つの質保証機関が教育省大臣からの指定を受けて、今後イングランド地方で質保証業務を行うことになっている(指定を受けるための条件及びそのプロセスについては、こちらの記事(本サイト2017/11/21投稿記事)を参照)。
QAAが英国の質保証機関として指定されるまでの経緯
2017年8月以降、教育省が質保証機関として指定を受けたい機関の公募を行ったが、意思表明を発表した機関はQAAのみであった。
その後、教育省は、質保証機関の指定に関する協議を開始したが、協議に参加した158の高等教育関係機関及び個人の約98%が、QAAは指定を受ける条件をすべて満たしているとし、QAAが高等教育関係者の信頼を得ていることが明らかになった。また、協議の際にQAA以外の機関が指定質保証機関として推薦されることはなかった。
この協議結果を受けて、2018年2月1日に学生局はイングランド地方の質保証機関にQAAを教育省大臣へ推薦し、教育省大臣は2月8日にQAAの指定を発表した。
QAAは2018年4月から新たな体制の下で、業務を開始する予定となっている。
※1 学生局は、HEFCE(イングランド高等教育財政カウンシル)及びOFFA(高等教育機会均等局)が行ってきた規制業務に関する機能を継承する政府外公共機関で、主にイングランド地方で高等教育の質保証や規制等を行う。HEFCE及びOFFAは、学生局が本格運用を開始する2018年4月1日に運営を終了する予定となっている。