韓国教育部が6月20日(水)大学への財政支援や定員管理に影響をもたらす大学基本能力診断評価の1段階診断の仮結果を各大学に通知した。当評価は、原則として全ての一般大学、産業大学、専門大学を対象に、大学が備えるべき基本要件及び高等教育機関としての持続可能性を診断し、診断結果によって、定員削減の勧告や財政支援を行う。
当評価は2段階の診断に分けて実施されるが、1段階診断では、「発展計画及び成果」、「教育環境及び大学運営の健全性」、「授業及び教育課程の運営」、「学生支援」、「教育成果」(専門大学の場合は、これらに加え「産学連携」が診断項目に含まれる)においてしかるべき基本的要件を満たしているかを総合的に診断する。1段階診断の結果、上位60%に入った大学は「自律改善大学」に選定され、2段階診断を受けずに評価が終了する。また、定員削減の必要がなく、2019年から3年間政府からの一般財政支援を受けることができる。
2段階診断では、「専攻及び教養科目の教育課程」、「地域社会との協力及び地域社会への貢献」、「大学運営の健全性」において、大学の高等教育機関としての持続可能性を診断し、1段階診断の結果を加味した上で、判定する。2段階診断の結果により「能力強化大学」または「財政支援制限大学(類型Ⅰ・Ⅱ)」に区分されるが、一部は「自律改善大学」に調整されることもある。能力強化大学には、定員削減を勧告し規模の適正化を誘導するとともに、政府による大学の財政支援事業のうち一般財政支援は受けられず、特定目的支援事業には応募できることとし、大学の戦略的な特性化推進を支援する。財政支援制限大学(類型Ⅰ・Ⅱ)には、定員削減の勧告とともに政府からの財政支援を制限する。類型Ⅰ大学には財政支援の一部を制限することによって、運営効率化を促し、類型Ⅱ大学には財政支援を全面的に制限する。
教育部が各大学に通知した1段階診断の仮結果によると、診断を受けた大学の64%(一般大学120校、専門大学87校)が「自律改善大学」となった。
各大学の評価結果については、2段階診断が終わる8月末に教育部により公表される予定。
評価の日程
2018年6月 | 1段階診断結果を各大学に通知 |
2018年7月 | 2段階診断開始 2段階診断の受審大学による自己報告書提出 |
2018年7~8月 | 2段階診断及び各大学の訪問調査 |
2018年8月 | 2段階診断結果を各大学に通知及び異議申立期間 |
2018年8月末 | 2段階診断結果確定、公表 |
2019年~ | 財政支援等の施行 |