韓国:-大学基本能力診断評価未選定大学を追加選定へ―大学革新支援事業予算増額を議決

2021年11月16日、韓国国会は第4回教育委員会全体会議を開き、2022年度教育部予算案を議決した。この中で、2021年に実施された「大学基本能力診断評価」(本サイト2021年11月1日掲載記事)で一般財政支援大学に選定された大学のみに交付される補助金「大学/専門大学革新支援事業」の予算について、総額1,210億ウォン(約116億円[2021年12月時点、以下同じ])が増額され、去る評価で同事業の選定を受けなかった一般大学・専門大学(未選定大学。原文:미선정 대학)合わせて52校のうち27校(一般大学13校、専門大学14校)に追加で補助金が交付される方針が固まった。しかしその後の国会審議を経て、最終的に12月3日に2022年度教育部予算が確定した際には、同事業予算は320億ウォン(約31億円)の増額に留まり、追加で選定を受ける大学数も一般大学・専門大学合わせて13校に限られることとなった。

予算増額の背景

韓国教育部は、急激な学齢人口の減少に備え、大学の量的規模の縮小を目的に、2015年から3年ごとに大学基本能力診断評価を実施し、大学の構造改革に積極的に取り組む大学に対してインセンティブを与えることなどにより、2023年までに大学定員16万人削減を目指している。2021年9月3日に教育部は第3周期の大学基本能力診断評価の結果を発表し、一般大学136校・専門大学97校が「大学/専門大学革新支援事業」補助金の交付対象として選定された一方、上記の52校は未選定となった。

その後、評価結果に対して未選定大学を中心に反発が強まり、今回の評価では定員充足率、卒業生就職率、専任教員確保率といった客観的に判断ができる定量指標ではなく、中・長期発展計画や教育課程運営等の定性指標が評価結果に大きく影響を与えたとして評価の公正性を欠くという主張が聞かれた。これを受けて教育部は、未選定大学に再挑戦の機会を与える方法を検討していた。

11月15日に開かれた第3回教育委員会全体会議では、一旦は事業予算額を据え置きとし、既存の選定大学の配分額を減額することで補助金交付対象大学を増やすことが議決されたが、委員や既存の選定大学からの反発が強く、結局翌日の第4回教育委員会全体会議で、27校分の追加予算を盛り込んだ予算案が議決された。

しかし、その後の予算決算特別委員会、国会本会議での審議を経て12月3日に確定した2022年度教育部予算では、当初1,210億ウォンの増額予定であった事業予算は、320億ウォンの増額に留まった。これに伴い、追加で選定を受ける大学数も27校の予定から13校(一般大学6校、専門大学7校)となり、1校あたりの平均補助額も一般大学30億ウォン、専門大学20億ウォンと、既存の選定大学(一般大学50億ウォン、専門大学40億ウォン)との間で差がつけられることとなった。

補助金交付対象校の選定方法

追加で選定される大学の選定方法について、教育委員会は予算案予備審査報告書の中で「新たに支援を受ける大学は、既に実施した基本能力診断評価における未選定大学の上位50%とし、別途評価は実施しない」と付帯意見を付けていた。一方で、韓国大学教育協議会(KCUE)と韓国専門大学教育協議会(KCCE)の会長団は「未選定大学52校全体に再挑戦機会を与えなければならない」と主張していた(朝鮮日報(以下原典③))。 しかし最終的に教育部は追加の選定大学の選定に当たっては別途評価を行うこととし、今後書面・対面審査を経て2022年5月に追加の選定大学を公表する予定である旨、発表した。

原典①:大韓民国国会(韓国語)
原典②:朝鮮日報(韓国語):第3回全体会議議決時点
原典③:朝鮮日報(韓国語):第4回全体会議議決時点
原典④:韓国大学新聞(韓国語):国会本会議確定時点
原典⑤:教育部(韓国語):追加選定スケジュール等

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