スペイン、「学部別評価」導入へ 進む欧州の「脱」プログラム評価

スペインが機関別アクレディテーションへ移行

学部や大学センター単位での評価を行う

大学の評価負担を軽減することが狙い

スペインの教育省は現在の大学の適格認定(アクレディテーション)をプログラム別から機関別に変更する制度改正案をまとめた、と現地紙が報じている。すでに制度導入に向けて、国内の質保証機関や大学に通知が送られている。

これまでの適格認定は大学が提供するすべてのプログラムに対して行われていた。新しい制度が導入されれば、早ければ2018/19年から、大学の各学部・研究科・系列センターに対する内部質保証制度の評価が行われる。適格認定の有効期限は5年間

機関別評価を受けられるのは、提供するプログラムの半数以上がすでに適格認定されている既存の大学となる。プログラムの新設にはこれまでと同様のプログラム評価による適格認定が必要である。また、現在プログラム評価とは別に行われている、各学部等の内部質保証制度の質保証機関による認定も、機関別評価を受ける上での必須条件となる。

プログラム別評価から内部質保証を重視した機関別評価への移行により、評価を受ける大学側の負担を軽減するのが今回の狙いとなっている。

適格認定の単位をプログラムから機関へ移行する動きは他の欧州諸国でも見られる。ドイツは2008年に高等教育機関の内部質保証プロセスの信頼性を評価するシステム・アクレディテーションを導入し、現在は各機関がプログラム別と機関別のどちらのアクレディテーションを受審するか選択する。オランダも2011年から機関別オーディットを開始し、この評価を受けることでプログラム評価の負担が軽くなる制度となっている。さらに、ベルギーでは(本サイト2015年6月26日掲載記事)2015年より従来のプログラム評価を廃止し、同国にある18の大学および高等職業教育機関に対して機関別レビューを行っている。

スペインのアクレディテーション制度
現在スペインでは、Royal Decree 1393/2007とRoyal Decree 861/2010により、すべての学位プログラムは質保証機関の適格認定を得なければならない。スペインの17の州のうち10州は独自の質保証機関を持つ。質保証機関のない州の適格認定はANECA (National Agency for Quality Assurance and Accreditation)が行っている。適格認定の期間はプログラムの種類によって異なり、学士課程と博士課程が6年で修士課程が4年。

原典①:La Gaceta de Salamanca: Nuevo modelo para acreditar los títulos universitarios
原典②:ENQA: Spain develops model to move from programme to institutional accreditation

 

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