韓国「産業界の観点による大学評価」の2017年度結果を発表

韓国教育部と韓国大学教育協議会(KCUE)は、4月18日にセミナーを開催し、「産業界の観点による大学評価」(本サイト2017/6/21投稿記事及び2016/6/1投稿記事)の2017年度結果を公表した。

大学の質保証における産学官連携

「産業界の観点による大学評価」は、教育部の支援と国内の5つの経済団体の協力のもと、KCUEが主催して実施している、産業教育における特定専門分野の学部・学科を有する大学を対象とした評価制度である。産業界の視点から大学の教育課程を評価し、必要に応じて情報提供や関連科目を提案することで大学に改善を促し、産業界のニーズに合った人材を養成することを目的としている。
※大韓商工会議所、全国経済人連合会、韓国貿易協会、中小企業中央会、韓国経営者総協会

当評価は、2008年から対象分野を変えて毎年実施されている。2017年は、ソフトウェア、電子半導体、情報通信、精油・石油化学、化粧品の5分野について、参加を希望した75大学160学科を対象に実施した。評価の結果、45大学(分野別の重複を除く)が「最優秀大学」に選定された。

セミナーでは、「最優秀大学」公表のほか、各分野の優れた事例や産業界からの提言等が発表された。

評価の実施体制

評価は、産業に係る教育課程に対して、「設計」、「運営」、「成果」の3項目について行われた。3項目の中でも運営については卒業生・在学生を、成果については企業を対象に調査・評価を実施し、その結果を活用した。各評価項目の割合は、設計が30%、運営が50%、成果が20%である。

<評価プロセス>
事業計画の策定・通知、大学向け説明会開催、参加大学の申請受付
→ 各産業分野における要求を分析
→ 評価対象大学の資料分析
→ 卒業生及び部署長対象の調査実施
→ 教育課程の評価
→ 結果公表(結果発表のセミナー開催、優れた大学の事例集及び報告書配付)

当評価には、39企業の役職員、大学評価専門家、企業2027社が協力した。評価に参画した企業は「産業界の人材養成の場で求められる機能は、応用力を涵養させることであるため、教育課程に産業界の状況を考慮した内容を含むことが重要である」と評価した。また、今回優れた評価を受けた大学について、教育部は、教育課程の設計や運営、成果の点検に関して、産業界の意見を積極的に反映していると評価した。

分野別最優秀大学

ソフトウェア: 嘉泉大、建国大、慶南大、慶星大、慶一大、光州大、東西大、東義大、西江大、鮮文大、淑明女子、崇実大、又石大、中央大、翰林大、漢陽大<16大学選定/55大学の参加>

電子半導体:江原大、慶南大、国民大、群山大、西江大、成均館大、順天郷大、崇実大、亜洲大、忠北大、漢陽大、湖南大<12大学選定/38大学の参加>

情報通信:光云大、東国大、東西大、東新大、東義大、中央大<6大学選定/33大学の参加>

精油・石油化学:江原大、建国大、崇実大、嶺南大、仁荷大、全北大、忠北大、漢陽大<8大学選定/25大学の参加>

化粧品:江原大、檀国大、中部大<3大学選定/9大学の参加>

原典:韓国大学評価院(韓国語)

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