香港資格登録簿(HKQR)に専門資格が登場―香港政府から任命を受けた専門資格審査機関が発行する専門資格がHKQFで承認される

2018年9月から、香港に新たな資格として「専門資格 (Professional qualifications)」 が登場し、 香港資格枠組(HKQF)のもとで承認された専門資格は「香港資格登録簿」に登録される。

当該専門資格は、香港学術及職業資歴局 (HKCAAVQ)の適格認定に合格し、香港教育局局長に専門資格審査機関として任命された機関によって授与されるものである。

この専門資格は、所定の学術資格と当該分野における規定の就業年限、または専門的経験を有する個人が各分野の専門資格審査機関に資格の申請を行い、試験や実務評価などによる厳格な資格審査に合格した場合に、各専門資格審査機関から授与されるものであり、学習プログラムを履修することによって取得される資格や、既習歴の承認によって取得される資格とは区別される。

この新制度により、香港資格登録簿 に登録される資格は、学習歴に基づく資格取得ではなく、各分野の専門資格審査機関の審査に合格することによって、HKQFの承認資格を取得できるという新たなルートができた。同時に、これまでHKQFの資格として承認されていなかった多くの専門的な資格が当該枠組に組み入れられることにより、HKQFが社会においてより幅広く利用されるようになることが期待されている。

この専門資格審査機関となるためのHKCAAVQの適格認定の対象機関は、香港に存在する非営利または営利機関(法定機関もしくは非法定機関)であって、当該分野の専門的な資格の証書を管理する職能団体もしくは、職業試験、免許試験などを実施し、免許を発行している規制機関である。

香港教育局局長による専門資格審査機関の任命のプロセス

  1. 申請機関は香港資格枠組事務局と初期計画を検討
  2. 申請機関は香港資格枠組事務局 を通じて教育局に申請、必要に応じて教育局と
    香港資格枠組事務局 の代表からなる審査委員会を組織
  3. 教育局、香港資格枠組事務局 または審査委員会からの推薦に基づき、HKCAAVQが適格認定を行う
  4. 適格認定の結果と申請内容を検討し、教育局局長が学術・職業資格審査条例(Accreditation of Academic and Vocational Qualifications Ordinance:Cap. 592)に基づき申請機関を資格審査機関として任命する

適格認定費用

適格認定費用について、非営利機関に対しては100%、営利機関に対しては50%を政府が負担する。

任命期間

 5年

任命を受けた専門資格審査機関(2019年2月現在)

香港会計師公会(Hong Kong Institute of Certified Public Accountants :HKICPA)

香港特別行政区政府海事処(Marine Department of the Government of HKSAR)

HKQFに承認される専門資格の種類

  • 専門資格(Professional qualifications)
  • 職業資格(Occupation-based qualifications)
  • 免許資格 (Licence-related qualifications)
  • 職業試験(Trade tests)

香港資格登録簿に登録された 専門資格の例

原典①HKQF

原典②HKQF

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