大学の学位ではないのにBachelorやMaster? ドイツで新たな資格名称が導入される

ドイツの職業教育の分野において新たな資格名称が使用されることになった。新たな名称は「Bachelor Professional」、「Master Professional」、また「geprüfter Berufsspezialist(certified professional specialist)」の3つである。これらの資格は職業教育における高いレベルの資格として位置づけられているものの、大学が授与する学士や修士とは別の資格である。新名称の導入は職業教育訓練法(Berufsbildungsgesetzes:BBiG)の改正により行われ、2020年1月1日から施行されている。

ドイツでは職業教育訓練は従来から、職業学校での理論の学習と企業等での訓練を組み合わせた二元的な制度(dual system)をとっている。上記で挙げた資格を取得するためには分野ごとに定められた機関が実施する試験に合格することが求められる。
これまでは、分野ごとに多数の資格名称が存在していた。今回の改正では、資格の名称を3種にまとめ、資格のレベルの透明性を図ることで、国境を越えて認知度を高めるという狙いもある。なお、これまで使われてきた資格名称を使用することも認められている。

ドイツの連邦教育・研究大臣は、ドイツにおける職業教育は世界的にも機能しており、BBiGの改正により、さらに職業教育の魅力と国際的な競争力を高めるとコメントしている。

一方、ドイツ学長会議(Hochschulrektorenkonferenz:HRK)は非学術教育の文脈において「Bachelor」や「Master」を使用することについて強く批判している。同会議は、欧州では「Bachelor」や「Master」は大学のみが授与できるものであり、新たな資格名称の導入は混乱を招くと主張している。

ドイツ連邦教育・研究省は、これらの新たな資格は大学が授与する学位ではないものの、同等であるとしている。

原典①:Bundesministerium für Bildung und Forschung(ドイツ語)
原典②:Bundesregierung(ドイツ語)
原典③:Hochschulrektorenkonferenz(ドイツ語)
参考 :VOCATIONAL EDUCATION AND TRAINING IN EUROPE GERMANY(英語)

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