ノルウェー教育研究省のムーク委員会がムークに関する報告書を発表

原典:Ministry of Education and Research(英語)

ノルウェーの教育研究省が2013年6月に組織したムーク委員会は、ムーク(MOOC)に関する調査報告書を作成し、2014年6月16日同省に提出した。ムーク委員会は、発展傾向にあるムークが同国の高等教育と生涯教育にもたらしうる影響と課題の分析を求められていた。11名の委員と5名の事務局員で構成された委員会は、2013年12月に現状分析の結果をまとめた中間報告書を発表。今回提出された最終報告書では、ムークの受講やムークが授与する単位について、国内の高等教育制度に照らし合わせ、どう対処しどのような制度改善が必要か、具体的な提案がなされている。下記に挙げるのは、ムークが発行する単位の取扱いについて書かれた箇所からの要約である。

対面試験を課し、単位を発行するムーク

対面での試験を課すムークが発行する単位(例えばECTS単位)を学位取得に用いる場合、そのムークは講座を提供する機関の所在に関わらず、現行のノルウェーの高等教育規制を受ける。つまり、学位プログラムの中の1つの科目との位置づけとなる。ただし、現在の制度ではムーク受講時に、その学生は当該学位プログラムに在籍していなくてはならない。

また、ムーク発行単位のうち外国の教育機関が提供するものは、当該教育機関を審査することは困難なため、扱いには注意が必要としている。

対面試験を課さず、単位を発行するムーク

対面試験なしで単位を発行するノルウェーの教育機関が提供するムークは、正規の教育制度外で得た技能の1つとして扱われるべきだ、とムーク委員会は主張する。このテーマでは、教育研究省が別の調査委員会を立ち上げており、2014年末に発表予定の調査報告書において、ムークに関しても言及するようムーク委員会は求めている。また、この類のムーク単位は、既修得学習の認定(APEL: Accreditation of Prior Experiential Learning)の一環として審査されるべきとも同委員会はまとめている。

参考:ムーク(MOOC)とは(NIAD-UE国際課まとめ)

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