コメント(解説):国境を越えて提供される高等教育のあり方について、世界中の高等教育機関間の、また高等教育機関と政府組織との間の、活発な意見交換を促すために発表されました。各国政府や教育機関に向けられた「原則」と、大学などの各教育機関が自己分析に利用できる「チェックリスト」は日本語に訳してあります。ぜひ、ご活用ください。
策定主体
国際大学協会※(IAU)、カナダ大学協会(AUCC)、米国教育協議会(ACE)、米国高等教育アクレディテーション協議会(CHEA)
策定(実施)年
2004年
概略
本声明は、世界中の高等教育機関相互の、また高等教育機関と政府組織との間の、活発な意見交換を促すために発表された。こうした対話を通じ、関係機関が、質の高い高等教育作りへ向けて、商業活動よりも、課題への取組みや公共への還元を優先する姿勢することを狙いとしている。
声明の中では、8項目に及ぶ「国境を越えた高等教育の原則」(Principles for Cross-border Higher Education)が述べられている。この原則に基づくことで、国境を越えた教育活動は、高等教育全体へ長きにわたり多大な貢献ができると謳っている。また、政府機関・高等教育機関のそれぞれに向けた提言もされており、国境を越えた高等教育のための枠組みを世界共通で早急に構築するよう求めている。
「国境を越えた高等教育の原則」
→日本語仮訳(抜粋)(PDF)
→英語原文(PDF)
さらに2006年には、「質の高い国境を越えた高等教育の共有:優良事例チェックリスト」が、本声明を発展させた形で発表された。このチェックリストは、高等教育機関が国境を越えた教育プログラムの制定・評価をする際に用いることが想定されている。また、教育機関が政府をはじめ様々な機関と教育プログラムの質について対話をする際にも有用であるとされている。
「質の高い国境を越えた高等教育の共有:優良事例チェックリスト」
→日本語仮訳(抜粋)(PDF)
→英語原文(PDF)
※国際大学協会(IAU):ユネスコを母体とする、世界の大学の連合体。