Access to HE コース修了者の92パーセントが半年以内に就職

原典:英国高等教育質保証機構(QAA)(英語)

英国高等教育質保証機構(QAA)はAccess to HE にかかる2013-14期の主要統計(The Access to Higher Education Diploma:Key Statistics 2013-14)を7月に発行した。

英国の大学においては個別の入学試験がなく、高等教育進学を希望する学生は大学入学資格として認められる統一試験:A-levels(General Certificate of Education Advanced levels)の受験コースに進む。このコースは2年間で、中等教育に設置されているシックスフォームと呼ばれる課程、または独立機関のシックスフォーム・カレッジで受講できる。※1 生徒は希望大学のコースに事前に申し込み、Aレベルで必要な成績が取れた者については入学が許可される。

一方で、Access to Higher Education(Access to HE) diploma を取得することにより、A-Levelを保持していない成人も高等教育に進学することが可能となっている。Access to HE diplomaを取得するためのコースは、イングランドやウェールズの継続教育カレッジで実施されており、25年の歴史を持つ。ビジネスから看護まで1,100以上の様々な分野の教育コースを提供しており、年齢制限もなく入学に必要な資格もない。

Access to HEの多くのコースは1年間で修了できるが、働きながら2~3年かけて修了を目指すことも可能であり、遠隔教育、夜間コースも用意されている。Access to HE diplomaは英国の大学に広く認知されており、毎年20,000人が大学に進学している。

Access to HEの認証・質の保証は、英国高等教育質保証機構(QAA)が関与しており、QAAの作成したQAA認証枠組み(QAA recognition framework)に基づき、AVAs(Access Validating Agencies)が実際に運営している。

2013-14期の主要統計により以下のことが判明した。

  1. 英国及びウェールズの45,000人の学生が、Access to HEのコースに登録した。
  2. コースに登録した半分の学生が25歳以上であった。
  3. コースに登録した22パーセントが高等教育への進学率の低い地域の出身者であった。
  4. コースに登録した16パーセントが身体あるいは精神に障がいをもつ者であった。
  5. コースに登録した70パーセントが高等教育に進学した。それは高等教育の進学者全体の6パーセントを占める。
  6. Acess to HE コースを介して高等教育に進学し、卒業した92パーセントが6か月以内に職を得た。(なお、主要統計によるとAccess to HEコースを介して高等教育に進学した者の退学率は、直近の3年間において約11パーセントで推移している。)

統計の結果から、Access to HEが、Jo Johnson大学・科学担当大臣の最初の主要政策演説で言及された、様々なバックボーンを持つ学生の高等教育への進学の機会の拡大(Widening participation)に資する取組であると言えよう。

Julie Farmer(Head of Access at QAA)は、Access to HEは、あらゆる人に門戸を開いている点、及び高等教育進学を考えている成人に特化したコースである点の2点において、政府の提言する社会の流動性に関する課題に貢献しているとし、また統計にもあるように、Access to HEを利用した人の多くが就業していることから経済への貢献も多いと述べている。

 

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