QAAが海外の高等教育機関への第三者評価(IQR)を開始

出典:The Quality Assurance Agency for Higher Education (QAA)(英語)

英国高等教育質保証機構(QAA)が、海外の高等教育機関を対象に第三者評価(International Quality Review(IQR))を開始することを発表した。

IQRは、QAAの国内外の豊富な評価経験に基き、ピア・レビューをコンセプトに開発されたもので、「欧州高等教育圏における質保証の基準とガイドライン(ESG)」(NIAD-QE国際連携ウェブサイト)に示されている国際的な質保証基準に従い、受審機関の内部質保証プロセスを評価するものである。

QAAによれば、IQRを受審することにより、高等教育機関は自らの質保証システムの分析や改善が可能となるほか、良好な評価結果を得ることで自機関の質保証システムが他機関と比較して優れていることを示すことができるとしている。なお、詳細はQAAのウェブサイト上に公開されているリーフレット「introduction to IQR」で確認できる。
QAAは、現在、5月25日までIQRの申請を受け付けている。

IQRの概要

評価方法

IQRは、各機関の質保証における方針、手順や制度に関して定めたESGの第1部「内部質保証に関する基準とガイドライン」に示されている10の欧州基準に照らし評価する。

プロセス

IQRは3つの段階で構成されている。

1.申請
IQR受審希望の機関については、申請フォームにより受審に必要な初期要件を満たしている旨を示す。それに基づき、QAAの関係委員会は次の段階に進むことが妥当であるかどうかについて決定する。

2.事前審査

  • QAAが受審希望機関を訪問し、当該機関がIQRの内容や受審条件をより理解できるよう説明するとともに、レビュー受審に適しているかの確認を行う。
  • その訪問の後、QAAがレビューを実施することが適当か理由を添えた文書を受審機関に送付する。
  • QAA及び受審希望機関の双方がレビューの実施を承諾した場合、実施に向けた計画が組まれる。

3.レビュー

  • レビューでは、受審機関はESGの10の欧州基準に照らし、それぞれの基準を満たしているかを示すため、自己評価書及びその根拠資料をQAAに提出する。
  • 評価者は、提出された自己評価書及び根拠資料を分析するとともに、主要な教職員、学生等から意見聴取するために訪問調査も実施する。
  • 以上を踏まえて、評価者は受審機関が基準を満たしているか否かに関して、総合的な結論を出す。評価結果はウェブに公開され、受審機関は評価結果に基づきアクションプランを提出する。
  • レビューの結果、受審機関が基準を満たしていると認められれば、その受審日を付したIQR graphicsを使用することが認められる。

料金

Application £1,000 (fixed fee)
Scoping visit £21,900 – £25,500
Review £41,800 – £47,000

 

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