北欧各国の教育大臣「レイキャヴィーク宣言」を改訂

出典:Nordic Co-operation

北欧5ヶ国3地域の教育大臣が会合

資格の認証に関する合意文書を改訂

高等教育資格の自動認証など、新たな時代の連携へ

北欧の5ヶ国3地域(*1参照)の教育大臣は、2016年11月2日にコペンハーゲンで会合を開き、域内の人材や企業の流動性を高めるための合意文書をまとめた。この合意は北欧教育研究大臣委員会(MR-U*1)の中で行われ、2004年に調印された「高等教育に関する資格の認証についての北欧宣言(レイキャヴィーク宣言)*2」を改訂する形で行われた。新たな宣言では高等教育資格の自動認証*3を目指すなど、欧州全体の流れを反映し、より積極的な域内交流を目指す内容となっている。

*1MR-U: Nordic Council of Ministers for Education and Research
ノルディック地域の知識とコンピテンス分野を先導する組織。1971年に設立されたNordic Council of Ministersのうちの1つ。参加するのはデンマーク、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、アイスランド、フェロー諸島、グリーンランド、オーランドの各国・地域。

*2Nordic Declaration on Recognition of Qualifications Concerning Higher Education:
リスボン認証条約の精神を基に、ノルディック地域での高等教育資格の相互認証に対する連携を深めるために2004年に策定された。同地域では、1971年に文化的連携協定を締結しており、学生が他国の教育訓練機関で試験を受けることを容易にし、学位や資格などの教育成果を示す証書の相互認証を行うことに合意している。

*3自動認証(automatic recognition):
欧州高等教育圏(EHEA)パスファインダーグループによると、資格の所持者に自動的に付与される、次の段階の教育をEHEA参加国であればどの国でも受けられる権利のこと。自動認証の制度により、国を越えて進学する者を受け入れる際に、進学資格の有無を個別に審査する必要がなくなる。

 

改訂されたレイキャヴィーク宣言の目的

  • 高等教育資格を相互に認証する
  • 高等教育資格の自動認証に取り組む
  • 資格評価での手続き面と手法面での連携を続ける(NORRICネットワークの活用)
  • 同宣言の履行と特定課題の発見に各国が努める

 

北欧(ノルディック)諸国は、リスボン認証条約を批准し、かつEHEAにも参加しており、教育と職業訓練の分野での緊密な連携を続けている。すでに地域内の資格認証ネットワーク(NORRIC*4)を構築し、資格認証に関する課題の解決と手続きの効率化を図っている。このような中、今回の合意では新たに資格の自動認証(automatic recognition)のパイオニアを標榜し、資格や修学期間の認証に関する共同ガイドラインの策定や優良事例の選定を行う意向を表明した。

*4NORRIC: The Nordic Recognition Network
北欧諸国の5つのENIC-NARICセンターで構成される、資格認証に関する議題を話し合うネットワーク。2003年に活動開始。

 

資格の自動認証に関しては、EHEAの参加国間で2020年までの実現を目指すことで2015年に各国大臣が合意(本サイト2015年6月17日掲載記事)している。また、同年にはベネルクス三国(本サイト2015年1月9日掲載記事)間で具体的な制度設計が合意された。さらに、バルト三国も3ヶ国間での自動認証に関する調査を行っている。

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