出典:オーストラリア高等教育質・基準機構(TEQSA)(英語)
2017年1月、オーストラリア高等教育質・基準機構(TEQSA)は、高等教育専門コンサルタントを利用して、高等教育機関認定※のための申請を行う機関が増加したため、今後申請予定の機関に向けて注意喚起を行った。
また、同機構は、申請予定機関に対し、コンサルタント活用が機関認定の近道になるという宣伝文句には慎重になるべきであると勧告した。
TEQSAのCEOであるAnthony McClaran氏は、2015-2016年において、高等教育機関認定のための不適切な申請が相次ぎ、新たに18件の新規登録の申請があったうち11件が取り下げられたことが、同機構の懸念を招いたと指摘している。同一のコンサルタントを活用したとみられる申請が複数あり、極めて類似した方針や運営、コースに関する書類が提出されたという事例があったことも明らかにしている。
McClaran氏は、TEQSAが、教育課程の開発、学術上のリーダーシップ、方針の策定などに必要な能力を申請機関自身が有していることを確認する必要があるとしている。場合により専門家による支援を受けることは重要であり、コンサルタントの価値を認めるものの、当該機関内部の能力に代えることはできないとコメントしている。
※:オーストラリアにおいて、正規の高等教育機関として認定されるためには、TEQSAによって高等教育機関として全国登録簿に登録され、定期的に同機構による審査を受けることがTEQSA法によって定められている。TEQSAは、高等教育機関の機関登録やコース・アクレディテーションの際に、各機関やコースが、高等教育基準枠組(2015/12/22本サイト投稿記事参照)に定められている基準を満たしているか審査を行う。