ギリシャ:難民のための欧州資格パスポートを14名に発行

欧州資格パスポートの審査が行われる

19名の申請者のうち、14名の難民に資格パスポートを発行

2017年6月と9月にも審査を予定

ギリシャで行われている難民のための欧州資格パスポートパイロット事業(本サイト2017年2月16日投稿記事)では、2017年3月に19名の難民から申請を受け、審査の結果14名に対してこのパスポートを発行した。申請者は自身が持つ資格を証明する書類を充分に持たない難民。同事業のウェブサイトによると、パスポート申請者のための調査書を1週間かけて審査した後、各申請者に対して約1時間の面接を行った。このパスポートには保有者が所持する高等教育資格に関する情報のほか、これまでの就労経験や語学力も掲載される。有効期間は5年間で、欧州域内での就労や学習を続けるために用いられる。

欧州評議会が主導する本事業は、ギリシャ政府や欧州4ヶ国のNIC(ナショナル・インフォメーション・センター)の支援を受けている。今回が初めての審査であり、今後も6月と9月に同様の審査が行われる予定である。
ノルウェー(NOKUT)、イギリス(UK NARIC)、イタリア(CIMEA)、ギリシャ(Hellenic NARIC)の各センター

欧州資格パスポートは、ノルウェーのNICであるNOKUTが構想(本サイト2015年12月17日投稿記事)してすでに同国内で交付されている。また、2016年に海路からギリシャに入国した難民は17.3万人に上り、彼らに対する早急な支援が必要となっている。

なお、日本政府も2017年からシリア難民を留学生として受け入れる(本サイト2017年1月18日投稿記事)事業を開始する。初年度の受付はすでに締め切られており、自身の学習歴を証明する書類のある難民のみが対象であった。

原典①:Council of Europe Portal
原典②:Council of Europe Portal
カテゴリー: その他の国・地域, 欧州 タグ: , パーマリンク

コメントを残す