第2回ASEAN資格参照枠組(AQRF)委員会開催 ―学生と労働者のモビリティにおける質保証を強調

2017年7月、第2回ASEAN資格参照枠組(AQRF)委員会がフィリピンで開催され、ASEAN加盟国の国家資格枠組(NQF)をAQRFと対応させる過程における質保証の重要な役割について議論がなされた。

原典http://asean.org/asean-underscores-quality-assurance-in-student-and-worker-mobility/より引用

AQRF(参照:NIAD-QE国際連携ウェブサイト)は、ASEAN地域内における学生と労働者の移動に伴って必要となる、教育資格の認証や比較を可能にさせる仕組みを持つ。AQRFの重要な目標の一つは、同地域内で発行された資格への信頼を構築することである。また、AQRFは同地域における質保証の原則によって支えられている。

同委員会は、各加盟国が提出する報告書を参照、検討し、生涯学習や質保証のプロセスを促進させる役割を持つ。また、地域的・国際的な資格枠組に係る問題や能力構築に対応していく役割も持っている。第1回の委員会は2017年2月に開催された。

今回の委員会は資格参照の過程において重要な要素である質保証について、技術的な側面を中心に議論がなされた。特に加盟国自身の質保証制度の自己評価を促進するための方法を探る議論がなされた。
加盟国は今後、AQRFとNQFを照らし合わせる関係で各国で報告書を作成するが、これらの質保証に関する議論は、加盟国の報告書の充実化につながることを目指している。同報告書には、認められる教育水準や設備を維持するにあたって、教育プログラムの体系的なレビューの実施方法について記述される見込み。

同委員会には、ASEAN加盟国に加え、豪州とニュージーランドからも参加があり、教育、労働、経済の各分野の関係者が議論した。また、同委員会は、加盟国における優良事例や経験を共有する場でもあり、AQRFとNQFを照らし合わせる過程における課題とその対処方法を明らかにする場ともなった。フィリピン教育局の事務長は、「今回の委員会は、加盟国の協働、資格の統合、加盟国が同じ立ち位置にいることの確認という点で有意義なものである」と述べた。

原典:ASEAN(英語)
参考:ILO(英語)

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