日本へ留学するベトナム人留学生が急増

出典①:独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)(日本語)
出典②:ICEF Monitor(英語)
出典③:University World News(英語)

2016年3月に公開された独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の調査「平成27年度外国人留学生在籍状況調査結果」によれば、2015年の日本へのベトナム人留学生数は38,882人となっており、前年の26,439人から約47.1パーセント増と大幅に増加した。日本における留学生全体の割合からみても、中国に次ぐ2位であり、留学生全体の約18.7%を占めている。

日本への留学生が多い理由について、当機構が同国の教育訓練省や大学関係者から聴取したところによると、ベトナムには多くの日本企業が進出しており、それらの企業への就職が強いモチベーションとなっていると言及があり、ベトナムにおける日本企業の存在感がベトナム人留学生を日本に惹きつけている大きな要因の一つとなっていることがうかがえた。

一方、留学生の増加を、ベトナム国内の大学を出ても就職が難しいという状況から分析する向きもある。国際的な高等教育のマーケティング会社であるICEF Monitorは、日本はベトナム人留学生の主要な留学先になっていると報じ、ベトナム人留学生の増加の背景として、ベトナムにおける国内大学卒業者の雇用情勢が挙げられるとしている。先進国では労働者の25%から30%程度を大学卒業者が占めるが、ベトナムにおいては大学卒業者の割合は7%にとどまっており、2015年の調査では、学士号や職業訓練資格を有する学生の失業率が最も高くなっている。ベトナム統計局のデータによれば、225,000人の学士または修士号保有者が無職の状態にある。

※2015年5月現在の日本の大学(大学院を含む。)、短期大学、高等専門学校、専修学校(専門課程)、大学に入学するための準備教育課程を設置する教育施設及び日本語教育機関における在籍状況

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