出典:欧州国際教育協会(EAIE)(英語)
欧州国際教育協会(EAIE)が運営するウェブサイト中のEAIE Blogに、国際高等教育に関する有用なデータソース集を整理したリンク集が掲載された。EAIE Blogは、閲覧者参加型のブログサイトであり、国際教育に係る情報発信のプラットフォームとなっている。
当該リンク集をブログに掲載した執筆者によれば、以下にあげるデータソースについては、国際高等教育に係る主要な観点に関してよく整理されているほか、下記2項目を満たすなど、国際高等教育の理解を深めるうえで大変有益なものであるとしている。
- 世界レベル(又は欧州レベル)を調査対象としており、全て同じ定義で収集されるなど、国ごとの比較が可能なものであること。
- 主に数字のデータに関しては、最新の(またはそれに近い)ものであること。
なお、当記事については、EAIE blogに投稿された記事”Top data resources on international education in Europe(2016/7/7掲載)”の内容について、EAIE事務局に許可を得た上で、当機構の高等教育質保証の本海外動向発信サイトにて紹介するものである。
<国際教育に関する有用データソースのリンク集>
国際化戦略・動向に関するデータ
- IAU Global Survey (2003, 2005, 2010, 2014)
IAU(国際大学協会)の最新の2014年の調査では、世界131か国/1,336機関を対象。各機関内の国際化戦略の有無や、優先すべき国際活動等のデータの閲覧が可能。
- EAIE Barometer study(2015)
EHEA(欧州高等教育圏)のうち33か国/2,411名の国際関係業務に従事する職員個人を対象に調査。国際化を行う理由や必要な知識・スキル等を掲載。
国際的な学生モビリティに関するデータ
海外で学位取得を考えている学生について、世界を網羅した統計データを掲載。
欧州委員会において統計を担当するユーロスタットが提供するデータベース。欧州を対象とし、海外の教育機関の卒業者数や、教育内容等に関する統計データの閲覧が可能。
エラスムス・ムンドゥスプログラムの在学生を対象とした統計データを掲載。
欧州における短期留学の学生に焦点をおき、その社会的・経済的な背景や言語の熟達度等の調査データを掲載。
教職員の国際的な流動性に関するデータ
エラスムスプログラムに関わる業務に従事する職員を対象とした、教職員のモビリティ等に関する統計データを掲載。
同研究奨学金を受けた国別の研究者数及び研究者のモビリティに関するデータを掲載。
国際的な学習プログラムに関するデータ
- ACA surveys on English-Taught Programmes (2001, 2007, 2014)
非英語圏の欧州の国における、英語による博士課程又は国際バカロレアのプログラムの提供数の推移等に関するデータを掲載。
British Councilの支部がある世界55か国を対象に、英語による授業がもたらす国際的な現象等について調査。
世界28か国/245高等教育機関を対象とした、ジョイントディグリープログラム及びダブルディグリープログラムの世界的状況等についてのデータを掲載。
国境を越えた教育(TNE)に関するデータ
- Observatory on Borderless Higher Education (OBHE)(2012) International branch campuses : data and developments
世界中の海外拠点のキャンパスに関するデータを掲載。
国境を越えた教育(TNE)の提供国である英国、オーストラリア、ドイツの3カ国及びTNEの受入国であるマレーシア、香港、ベトナム、ボツワナ、エジプト、モーリシャス、メキシコ、ヨルダン、アラブ首長国連邦、トルコの10カ国を対象に調査。TNEシステムに関するデータ収集の現状、優良事例等を掲載。詳細についてはこちら(本サイト2015/8/21掲載記事)。
学生モビリティの影響に関するデータ
- ERASMUS Impact study (2015)
エラスムス・ムンドゥスプログラムの修士課程に所属している学生および修了生を対象とし、プログラムへの満足度や参加の動機等を調査。詳細についてはこちら(本サイト2015/1/13掲載記事)。
- DAAD study (2014)
ドイツ、オランダ、オーストリア、ポーランド、スイス、スペインを対象とし、留学生の母国の経済状況が学生モビリティにどのような影響を与えるかといった経済的なの影響に関するデータ等を掲載。
カリキュラムの国際化に関するデータ
カリキュラムの国際化に関するコンセプトやケーススタディに関するウェブサイト。