韓国:IEQAS(教育国際化力量認証制)

正式名称
International Education Quality Assurance System (IEQAS)

実施主体
韓国教育部

実施年
第1周期(2011~2015年)
第2周期(2016~2019年)
第3周期(2020~2023年)

概略
IEQASは、韓国国内の大学(universities)、専門大学(junior colleges)の専攻深化課程(Advanced Major Courses)、大学院大学のうち申請大学を対象に、留学生の受入れ体制や実態を評価し、適切な管理を実現している教育機関を認証する制度である。本制度への申請は任意である。評価項目には、不法滞在率(必須項目)、国際化戦略やインフラの整備状況、留学生又は語学研修生の支援・管理状況、中途退学率などがある。なお、大学基本能力診断評価(本サイト2020/3/5投稿記事)の結果により政府による財政支援の制限を受けている場合、大学機関別評価認証を受審していないか「不認証」と判定されている場合、または留学生数が一定の基準より下回る場合はIEQASへの申請が制限される。

IEQAS設立の背景
本制度が設立された背景として、少子化による学生数の減少及び高等教育のグローバル化がある。韓国では、高等学校卒業者の減少を補填するため、また、韓国の国際競争力を高めるため、海外の学生を多く受け入れる必要が生じている。留学生数自体は順調に増加しているが、一方で留学生受入れの質の管理システムが十分でないことから様々な問題が発生しており、海外からの留学生にとっては、留学先として適切な大学を選ぶことが非常に重要となっていた。こうした背景のもと、2011年に留学生受入れの質管理システムが開発されるとともにIEQASが導入され、2012年より第1周期の評価が行われた。

評価項目と評価基準
周期により評価項目及び基準が変わる。第3周期では、学位課程と語学研修課程の2つに分けてそれぞれ異なる評価項目が設けられており、各評価項目の内容に応じて定量評価又は定性評価にて行われる。

<学位課程>
▼評価項目

評価基準
基本要件及び全ての評価領域において、基準を満たした教育機関には、IEQAS認証委員会の審議を経て、「認証」が付与される。なお、各評価領域は、下位の3つの評価項目の判定により評価され、3つのうち2つ以上の基準を満たすことが条件である。

<語学研修課程>
評価項目

▼評価基準
基本要件及び全ての評価領域において、基準を満たした教育機関には、IEQAS認証委員会の審議を経て、「認証」が付与される。なお、各評価領域は、下位の3つの評価項目の判定により評価され、3つのうち2つ以上の基準を満たすことが条件である。

評価実績(2020年12月現在)
大学88校。専門大学17校。大学院大学11校。認証された場合の認定期間は4年間である。韓国教育部が運営するウェブサイト「Study in Korea」に、認証された大学が掲載されている。なお、認証された教育機関には、留学生に対するビザ発行の手続きの簡素化や外国人留学生の定員制限廃止(大学院大学に限る)などがある。

原典リンク
Study in Korea
教育部公告(第3周期の取組について)

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