ユネスコ:SDGs推進の会合を開催、教育大臣と大学長が各100名以上参加

各国の教育大臣と大学長がそれぞれ100名以上参加

インクルージョンと流動性をテーマにした意見交換

円滑な資格の承認の重要性も取り上げられる

ユネスコは「持続可能な開発のための目標(SDGs)」への取り組みの一環として、高等教育でのインクルージョンと流動性をテーマにした会合を2019年11月13日にパリのユネスコ本部で開催した。当日は各国の教育担当大臣や大学代表がそれぞれ100名以上参加し、高等教育で学ぶ学生の数と流動性の増加に対応するための、よりインクルーシブでグローバルなキャンパスづくりを目指し、政府と高等教育機関がどのように協力できるかを話し合った。このような会合の開催は、ユネスコ史上初の試み。会合の結果は、同時期に開催されているユネスコ総会の公式講演要旨集の参考資料となった。

本会合は、「すべての人々への、包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」というSDG目標4の中でも、「2030 年までに、すべての人々が男女の区別なく、手頃な価格で質の高い技術教育、職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする」(4.3)ことの達成に向けた議論の場として設けられた。会合では2つのセッションが設けられ、それぞれインクルージョンと流動性をテーマに各国大臣や大学長による意見交換が行われた。ユネスコの報告によると、これまでとは異なる形態の教育を受けた学生や移民、難民、原住民など社会的弱者層への対応も課題として挙げられた。また、より多くの学生が国境を越えることに伴う円滑な資格の承認の重要性も挙げられた。

こうした課題への対応策として、例えば、シリアからギリシャ、そしてノルウェーへ逃れた難民であるアンワー・ホラーニ氏が説明した難民のための欧州資格パスポート(EQPR)(2019年4月1日本サイト掲載記事)がある。ユネスコでは、強制的移住者に対するこの取り組みを発展させたユネスコ資格パスポート(UQP)(2019年9月20日掲載記事)の試行をこの秋から開始している。2019年10月にザンビアで行われた1回目の資格審査では、11名が資格パスポートを手にすることになった。また、NOKUTによると、UQPの審査は今後イラクとコロンビアでも行われることが決まっている

国際連合が掲げる持続可能な開発のための目標は世界各国でその達成に向けた取り組みが始まっている。教育分野においては、例えば、オーストラリアなど大洋州地域の大学がSDGに取り組むためのガイドが2017年8月に発表された(2017年9月29日本サイト掲載記事)。また、SDGsは2019年5月に行われたアジア欧州会議(ASEM)の教育大臣会合のテーマとなり、ASEMが10年間に渡り展開したASEM教育プロセスを通じたSDGsへの貢献が議論された(2019年6月17日本サイト掲載記事)

大学改革支援・学位授与機構も各事業を通じて日本の高等教育の質向上とさらなる発展に寄与することで、SDGs目標4の達成に貢献している。さらに、同機構の行う施設整備支援事業は、人々の健康的な生活の確保と福祉推進を掲げた目標3にも貢献している。

原典①:UNESCO (英語)
原典②:UNESCO (英語)
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